世界的な科学技術のリーディングカンパニーであるスリーエムジャパン株式会社が、2019年6月1日付で組織を大胆に再編し、新しい人事異動を断行いたしました。この一連の動きは、変化の激しい市場に対応し、ビジネスの成長をさらに加速させるための重要な一手だと考えられます。特に今回の「機構改革」では、複数の事業部門の名称変更や統合・再編が行われ、同社の戦略的な重点分野がより明確になったと言えるでしょう。
まず注目すべきは、従来の「電力・電子ソリューション事業部」が**「電力マーケット事業部」へと名称を変更した点です。これに伴い、同事業部内にあった「電力マーケットマーケティング部」と「電力マーケット販売部」も、それぞれ「マーケティング部」と「販売部」**という、よりシンプルで分かりやすい名称に改められました。これは、特定の技術領域だけでなく、電力市場全体を捉えた事業展開を強化する強い意志の表れであると拝察いたします。
同時に、この「電力マーケット事業部」の販売部門には、新たに宮本武志氏が就任いたしました。これは、新たな名称と体制の下、市場への浸透と販売戦略の強化を図る人事であると見られます。また、品質保証体制についても大きな刷新が図られています。
特に今回の組織改編で目を引くのは、複数に分かれていた品質保証部門の集約と再編です。これまでは「インダストリアルビジネス品質保証部」「自動車ビジネス品質保証部」など、ビジネス単位で細分化されていた部門が、「セーフティ&インダストリアルビジネス品質保証部」と「トランスポーテーション&エレクトロニクスビジネス品質保証部」の二つの大きな柱に再編されました。これは、品質管理のノウハウを共有し、より効率的で一貫性のある高品質な製品提供を目指す、同社の強いコミットメントを示すものでしょう。
この品質保証部門の再編人事としては、旧「インダストリアルビジネス品質保証」を担当されていた茶谷卓哉氏が、新設の「セーフティ&インダストリアルビジネス品質保証」へ、そして旧「自動車ビジネス品質保証」から大澄真己氏が「トランスポーテーション&エレクトロニクスビジネス品質保証」へと異動されています。この大胆な組織変更には、SNS上でも「3Mが本気を出してきた」「時代に合わせて事業ドメインを整理している」といった、期待感を示すコメントが多く見受けられました。
また、今回の機構改革では、以前の「セーフティ&グラフィックス技術部」が**「トランスポーテーション&エレクトロニクスビジネス技術開発部」**という、さらに戦略的な名称に変わっています。この変更は、移動(トランスポーテーション)に関する技術、例えば自動車や航空機、そして情報通信技術(エレクトロニクス)を重点領域と捉え、技術開発をより連携させて強化していく意図があると考えられます。これらの分野は、今後の社会の基盤を支える上で欠かせないため、3Mジャパンがここにリソースを集中させるのは極めて理にかなった判断と言えるでしょう。
総合的に見ますと、2019年6月1日のスリーエムジャパンの「人事と機構改革」は、事業領域をより分かりやすく、品質管理をより強固に、そして技術開発をより戦略的に進めるための、非常に意義深い変革であると評価できます。これは、同社が今後さらにマーケットでの存在感を高め、多様な顧客ニーズに応えていくための、攻めの一手だと断言できるでしょう。今後の3Mジャパンの動向から、ますます目が離せません。