【為替】米国の利下げ観測が円相場の横ばいを呼ぶ!2019年6月5日の外国為替市場を徹底解説

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2019年6月5日の東京外国為替市場では、日本の通貨である円相場が狭い値幅の中で上下する「横ばい圏」での動きとなりました。前日、海外市場では米国の株価が上昇した流れを受け、相対的にリスク資産とされる米ドルが買われ、円が売られる展開が目立っていましたが、この日の東京市場では、その流れをすべて引き継ぐことはありませんでした。

しかし、取引が始まるとすぐに、今度は米国の金融政策を巡る思惑が相場に影響を与え始めました。具体的には、米国の中央銀行であるFRB(連邦準備制度理事会)が、景気の下支えのために政策金利を引き下げるのではないか、という観測(利下げ観測)が浮上したのです。一般的に、政策金利の引き下げは、その国の通貨の魅力度を低下させる要因となるため、この観測が強まると、安全資産とされる日本円が買われ(円買い)、米ドルが売られる(ドル売り)動きが優勢となりました。この円買い・ドル売りの動きと、前日からの円売り・ドル買いの動きが拮抗した結果、市場は一方向へ傾くことなく、もみ合いの状態となったのです。

この日の正午時点の為替レートを見てみますと、ドル/円は1ドル=108円05銭から108円06銭で推移しており、わずか1銭の円安(ドル高)水準でした。また、ユーロ/円は1ユーロ=121円67銭から121円69銭と、こちらは1銭の円高(ユーロ安)で動きました。さらに、ユーロ/ドルについては、1ユーロ=1.1260ドルから1.1261ドルと、0.0002ドルのユーロ安(ドル高)で取引されています。全体として、主要な通貨ペアの変動幅は非常に小さく、市場参加者たちが次の大きな材料を待っている状況が透けて見えます。

専門用語の解説をさせていただきますと、金融政策とは、中央銀行が物価の安定や景気の調整を目的として、政策金利の操作などを通じて市場に出回るお金の量をコントロールすることです。FRBは、米国の金融政策を決定する非常に重要な組織であり、彼らの決定一つで世界の金融市場が大きく動くと言っても過言ではありません。また、利下げ観測とは、将来的に政策金利が引き下げられるだろうという市場の見方や予想のことを指します。

このような状況に対し、SNSでは「動きがなさすぎて今日は暇だ」「ポジションを整理するいい機会かもしれない」といった、膠着状態に対するコメントが多く見受けられました。一方で、「利下げ観測があるなら、もう少しドルを売っておくべきか」など、次の戦略を練る投稿も散見されました。市場は、米国の金融政策に関する今後の情報、特に重要経済指標の発表やFRB高官の発言に注目しており、今後の動向次第では一気に相場が動き出す可能性を秘めていると言えるでしょう。

私見を述べさせていただきますと、現在の相場は、米中貿易摩擦などのリスク要因と、利下げ期待というリスク回避要因が綱引きをしている状態であり、非常に不安定な均衡を保っていると考えられます。特に、この日のようなもみ合いの展開は、大きなブレイクアウト(価格が一定のレンジを抜けて大きく動くこと)の予兆となることもあり、今後数日間のうちに、どちらかの要因が決定打となって相場が一方向に走り出す可能性も十分に考えられるため、トレーダーの皆様は細心の注意を払って動向を注視する必要があるでしょう。

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