大和高岡店が「閉店特需」で売上急増!2019年8月の幕引きを前に賑わう百貨店の現状とSNSの反応

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富山県高岡市の象徴として親しまれてきた「大和高岡店」が、2019年8月25日の営業終了を前にして、皮肉にもかつてないほどの活気に包まれています。2019年4月に発表された撤退の知らせを受け、長年この場所を愛してきた地元住民たちが「最後にもう一度買い物をしたい」と詰めかけているのです。この現象はまさに「閉店特需」と呼べるもので、別れを惜しむ人々の熱量が数字となって表れています。

運営会社が発表した直近の業績によりますと、2019年3月1日から2019年5月31日までの期間における大和高岡店の売上高は、前年の同じ時期を4.7%も上回る結果となりました。金額にして約4300万円増の9億8300万円に達しており、食料品から衣料品に至るまで幅広いカテゴリーで飛躍的な伸びを記録しています。告知をきっかけに客足が急増する様子からは、地域における百貨店の存在感の大きさが改めて浮き彫りになりました。

現場で働くスタッフの胸中は複雑なようです。20年以上にわたってテナントの和菓子店を支えてきた担当者は、「これほど多くの人で溢れかえるのは本当に久しぶりのこと」と驚きを隠せません。しかし、その表情には喜びだけでなく、もっと早くからこれほどの賑わいがあれば撤退を避けられたのではないかという、切実な後悔の念も滲んでいます。繁盛しているからこそ、失われるものの大きさが際立つのかもしれません。

SNS上でもこの話題は大きな波紋を呼んでいます。「子供の頃の思い出が詰まった場所がなくなるのは寂しい」「最後にデパ地下の味を買いに行かなきゃ」といった惜別の声が相次いで投稿されています。その一方で、「なくなると困るなら、もっと普段から買い支えるべきだった」という自戒のメッセージも散見され、地方都市における商業施設の維持がいかに難しい課題であるかを物語っているでしょう。

経営状況と今後の展望:特別利益の計上が支える純利益の推移

大和全体の連結業績に目を向けると、2019年3月から5月までの売上高は前年同期比1.9%減の108億1500万円と、依然として厳しい環境が続いています。しかし、最終的な儲けを示す「純利益」については、前年の約2.5倍となる2億300万円を確保しました。これは金沢市内で展開するホテル事業において、テナント撤退に伴う一時的な利益である「特別利益」を計上したことが大きく寄与した結果と言えます。

「特別利益」とは、通常の営業活動以外で発生した一時的で多額の利益を指す専門用語です。今回のような不動産関連の精算などが該当しますが、これはあくまで一過性のものに過ぎません。本業の小売業でいかに収益を安定させるかが、今後の大和にとっての最優先課題となるはずです。高岡店の閉店特需が一時的なお祭りで終わることなく、グループ全体のブランド再構築へと繋がることを期待せずにはいられません。

編集者の視点から言わせていただければ、この「閉店間際の賑わい」は非常に切ない光景に映ります。インターネット通販の普及により、わざわざ足を運ぶ百貨店の価値が問われる現代ですが、対面販売の温もりや高揚感は代えがたいものです。2019年8月25日の最終日まで、大和高岡店が刻む最後の一秒一秒が、市民の皆様にとってかけがえのない記憶として刻まれることを切に願ってやみません。

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