2019年07月12日に開催された記者会見において、東京都の小池百合子知事は、東京駅から旧築地市場の跡地を通り、臨海部へと繋がる新しい地下鉄構想について言及しました。この計画は、都心とベイエリアをダイレクトに結ぶ革新的なルートとして注目を集めていますが、知事は「その重要性は十分に理解しているものの、現在はまだ構想段階にある」と述べ、慎重な姿勢を崩していません。
この「臨海地下鉄」が実現すれば、交通の便が飛躍的に向上し、東京の都市競争力を高める強力な武器になるでしょう。SNS上でも「築地の再開発とセットで早く作ってほしい」「銀座や東京駅へのアクセスが良くなるのは嬉しい」といった期待の声が数多く寄せられています。しかし、都が現在最優先で取り組んでいるのは、この路線ではなく、別の6つの新線計画であることが明確になりました。
都が掲げる「優先6路線」とは?羽田アクセス線や有楽町線延伸の行方
東京都は、都市の利便性を高めるために「優先的に検討すべき6路線」を定めています。これには、羽田空港と都心を直結する「羽田空港アクセス線」などが含まれており、臨海地下鉄はこの優先枠には入っていません。小池知事は、2019年07月10日に行われた国と都の実務者協議において、これら6つの新線全体に対する国の支援を要請したことを明らかにしており、リソースをこれらに集中させる構えです。
優先路線の筆頭格である東京メトロ有楽町線の「豊洲―住吉間」の延伸については、現在さまざまな課題の調整を進めている段階にあります。これは既存の路線を延ばす「延伸(えんしん)」と呼ばれる事業で、江東区は地域発展のために最優先で整備すべきだと強く主張してきました。新しい線路を敷くには膨大な予算と時間が必要なため、既存計画の具体化が先行するのは致し方ない判断といえるでしょう。
私個人の見解としては、2020年の東京五輪を目前に控え、ベイエリアの重要性が増している今こそ、臨海地下鉄を早期に格上げすべきだと考えます。確かに莫大なコストは掛かりますが、世界的な都市間競争に打ち勝つためには、築地という一等地のポテンシャルを最大限に引き出すインフラ整備が不可欠です。将来を見据えた果断な投資が、次世代の東京を支える基盤になるはずだと信じてやみません。