気象庁は2025年9月1日正午、東海道沖にあった台風10号が熱帯低気圧に変わったと発表しました。しかし、前線の影響で東海地方などでは引き続き大雨が予想され、土砂災害や河川氾濫のリスクが高まっています。気象庁はこれらの災害に対して厳重な警戒を呼びかけています。
近畿地方から東北地方にかけては9月2日ごろまで、北海道では9月3日まで大雨が続く可能性があります。この影響で交通機関に大きな乱れが生じましたが、JR東海は1日午後6時ごろに東海道新幹線の東京—新大阪間で運転を再開しました。また、JR西日本も山陽新幹線が2日の始発から通常通り運行を再開すると発表しました。
今回の台風は速度が遅く、太平洋高気圧の縁を回る暖かく湿った空気が流れ込んだ影響で、西日本から東日本にかけて記録的な大雨をもたらしました。特に8月27日から9月1日までの降水量は、静岡県伊豆市で960ミリを超え、平年の8月1か月分の2倍以上に達しました。同様に、宮崎県えびの市でも900ミリ以上の雨量を記録しています。
気象庁によると、9月2日正午までの24時間で多いところでは近畿地方と東海地方で150ミリ、関東甲信地方で100ミリの降雨が予想されています。また、3日正午までの24時間で東海地方と東北地方ではさらに100ミリの雨が降る見込みです。
災害による被害も広がっています。8月28日に宮崎市で発生した突風は竜巻と推定され、風速65メートルの強風が住宅を半壊や一部損壊させるなどの被害をもたらしました。総務省消防庁によると、9月1日午前までに4県で6人が亡くなり、鹿児島や福岡など九州地方を中心に127人がけがを負っています。
SNSでは、「被害が広がらないことを祈ります」「交通再開で少し安心」といった声が上がり、大雨とその影響に対する関心が高まっています。被災地の一日も早い復旧を願うとともに、引き続き安全確保と災害への備えが求められます。