【金融×ITの衝撃】メルカリ小泉社長が語る!スタートアップ成長の鍵を握る「伴走型CFO」の真髄

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近年、アメリカのIT業界では、かのアマゾン・ドット・コム創業者であるジェフ・ベゾス氏が金融センターのウォール街からテクノロジーの世界へと転身したように、優秀な人材が伝統的な金融業界よりもベンチャー経営を選ぶ傾向が続いています。この大きな潮流は、ここ日本にも確実に押し寄せていると言えるでしょう。

今をさかのぼること16年前、当時学生だったメルカリの社長兼最高執行責任者(COO)、小泉文明氏(38)は、外資系投資銀行の採用面接で非常に印象的な一言を聞いています。それは「新聞の一面に自分が主役として載る仕事をしたいなら、君は金融に来ない方がいい」という言葉でした。金融機関はあくまで企業の成長を陰で支える裏方であり、主役は企業そのものである、という意味合いが込められていたのでしょう。

しかし小泉氏は、その裏方という役割に留まらず、ミクシィの笠原健治氏(43)やメルカリの山田進太郎氏(41)といったカリスマ的な起業家に寄り添う**「伴走者」としての道を選びました。彼のキャリアは、まず大和証券SMBC**(現・大和証券)で、企業の新規株式公開(IPO)、つまり未上場企業が証券取引所に上場し、不特定多数の投資家から資金調達ができるようになる手続きを支援する部署から始まっています。2000年代に急成長を遂げたミクシィやディー・エヌ・エーなどのIT企業のIPOを、彼はまだ20代半ばで担当していました。

ミクシィのケースでは、上場担当を外れた後も社内会議に参加するなど継続的なサポートを続けた結果、最終的には同社への転職を決断しています。これは「上場によって、企業の規模に対して大きすぎる服を着せてしまった」という、小泉氏の強い責任感からでした。急激な成長に伴って社員数は増えたものの、会社の根幹となる経営体制の整備が追いついていなかったのです。

ミクシィで執行役員CFO(最高財務責任者)に就任した小泉氏は、財務面だけでなく、人事などのコーポレート部門全体を統括する役割を担いました。CFOとは、企業の財務戦略のトップであり、資金調達や予算管理などお金に関わるすべてを差配する専門用語です。彼はまた、若手のクリエーターたちが自由にアプリケーションを開発できるよう資金支援を行う**「mixiファンド」を創設するなど、多くの才能を世に送り出す土壌も作りました。

小泉氏が一貫して主張するのは「ナンバー2が優秀な会社は成長する」という持論です。なぜなら、事業モデルがどんなに斬新で、最初のシードラウンドと呼ばれる段階での資金調達に成功したとしても、その後のセカンドやサードといったさらなるファイナンス**、つまり継続的な資金調達が非常に難しい局面を迎えるからです。ナンバー2、特にCFOが金融のプロとして資金調達の舵取りを担えるかどうかが、企業の命運を分けるという考えです。

やがて**「自分の手でもっと小さな会社を大きく成長させたい」という強い思いに駆られた小泉氏は、ミクシィを退職し、スタートアップ支援を経て2013年、創業間もないメルカリに入社します。フリマアプリ市場では後発であったメルカリが、他のライバル企業を抜き去り、一躍トップに躍り出た隠れた成功要因の一つこそが、小泉氏による資金調達にあるでしょう。

アプリの認知度や利用者数を爆発的に拡大させるため、多額の広告枠を購入することを決定し、彼は資金調達に奔走しました。その結果、創業からわずか1年という企業規模からすると巨額とも言える14億5千万円の資金調達を成功させているのです。これは、投資する側の視点で企業を見ていた証券マン時代の経験を活かし、CMの費用対効果や収支の見通しを精緻に示し、投資家の信頼を勝ち取った賜物であると言えます。

このメルカリの躍進の裏側には、小泉氏の金融に関する卓越した手腕が大きく貢献していたことに対し、SNS上では「やっぱりCFOの役割は重要だよね」「証券出身者がベンチャーのトップになるとこんなにも強いのか」といった、金融リテラシーの重要性に着目するポジティブな反響が多く見受けられます。

私見になりますが、小泉氏のように、金融の専門知識を持ちながら事業の現場に飛び込み、起業家と同じ目線で汗を流す「伴走型CFO」の存在は、日本から新しいイノベーションを生み出すために不可欠な要素だと感じます。事業の熱量と、冷徹な金融のロジックを両立させる人材こそが、次の時代を創る鍵を握っているのではないでしょうか。

小泉氏は「金融はテクノロジーと相性がいい。もっと発展する余地はある」と断言しています。そして、メルカリでの売上をそのまま店舗などでの支払いに使える「メルペイ」など、金融に近い新たな事業にも積極的に参入しました。これは、金融機関から事業会社へ転じた小泉氏が、今度は事業側から金融の世界に挑戦し、新たなプラットフォームを制することができるかどうかが試される局面だと言えるでしょう。「君は金融に来ない方がいい」という就職活動での面接官の言葉に対し、小泉氏はいま、自身のキャリアを通じて最高の答えを出そうとしているのではありませんか。今後のフィンテック(FinTech)**領域における彼の挑戦に、ますます目が離せません。

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