韓国発「ソジュ」が世界を目指す!ハイト真露、2030年に海外売上高3.6倍へ

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韓国を代表する酒類メーカー、ハイト真露が掲げる新たな挑戦が注目されています。同社は2030年までに「ソジュ(焼酎)」の海外売上高を現在の3.6倍にあたる5000億ウォン(約550億円)に拡大する計画を発表しました。東南アジア市場を中心に拡販を進め、世界的な韓流ブームを背景にブランド力を強化し、創業100年の節目を新たな成長の足掛かりとする狙いです。

2023年6月にベトナムで開かれた記者会見では、同社の黄正鎬専務が「国民的焼酎としての使命感を持ち、JINRO(ジンロ)を世界中で愛されるブランドにしたい」と語り、グローバル展開に対する強い意欲を示しました。2026年にはベトナム北部のタイビン省に海外初の工場を竣工し、東南アジア市場向けの供給拠点とする予定です。これにより物流コストを削減し、増大する需要に対応する計画です。

ハイト真露は、1924年設立の「真露」と1933年設立の「ハイトビール」が2011年に合併して誕生した韓国最大手の酒類メーカーです。同社の代表的なソジュブランド「チャミスル」は、フルーツフレーバーを加えた飲みやすさやパッケージの美しさで国内外のファンを魅了してきました。さらに、同社が手掛けるジンロは世界蒸留酒販売量ランキングで22年間1位を維持しており、韓国ドラマやK-POPの影響でその認知度も高まっています。

国連の世界知的所有権機関(WIPO)は2022年、商品カテゴリに「ソジュ(SOJU)」を登録し、国際的に認知されたブランドとなりました。韓国関税庁のデータによると、2023年のソジュ輸出額は前年比9%増の1億141万ドルに達し、2年連続の増加を記録しています。特にアメリカや日本での認知度は9割近くに上るとされ、韓国発の飲酒文化が世界へ浸透しつつあることを示しています。

創業100周年を迎える2024年には、歴史を象徴する復刻デザイン瓶や高級ラインの真露を限定発売するなど、ブランドの魅力をさらに高める取り組みを進めています。また、日本市場にも注目し、希少な日本酒を輸入販売するなど、両国の食文化交流にも寄与しています。

世界的な健康志向の高まりや若者の消費スタイルの変化が続く中で、ハイト真露はソジュ文化を世界的に広げる試みを加速させています。韓国発の焼酎がグローバル市場でどこまで存在感を示せるか、次の100年が新たな挑戦の舞台となるでしょう。

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