シャオミのEV事業が本格化!初の収益公開で明らかになる成長戦略

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中国のスマートフォン大手、シャオミ(小米)が2024年4~6月期の決算で、初めて電気自動車(EV)関連事業の売上高を発表しました。その金額は約63億元(約1300億円)であり、EV市場への本格参入が注目を集めています。今年3月に発売されたEVセダン「SU7」の納車台数は、4~6月期に2万7310台に達し、初の実績として力強いスタートを切りました。

「SU7」の平均販売価格は22万8644元で、EV関連事業全体の粗利益は9億7900万元、粗利益率は15.4%という結果でした。盧偉冰総裁は、この業績について「シャオミEVの競争力とコスト管理能力を示すものだ」と述べ、製品力の高さを強調しました。同社は2024年内に12万台の納車を目指し、6月末時点で87店舗だったEV販売店を年内に220店舗以上に増やす計画を明らかにしています。

シャオミ全体の4~6月期の売上高は前年同期比32%増の888億元、純利益は38%増の50億元と、2年連続で増益を達成しました。EV関連で研究開発費が増加する一方で、主力のスマートフォン事業や、テレビなどスマート家電を含むIoT製品の販売が好調で、成長を支えています。

スマートフォン事業の売上高は前年同期比52.3%増の465億元で、世界出荷台数は約4200万台と3割増加しました。市場シェアも14.6%となり、前年から1.8ポイント上昇しています。ただし、中国市場での競争激化や主要部品価格の上昇により、スマートフォン事業の粗利益率は1.2ポイント減の12.1%に留まりました。

シャオミは、スマートフォン事業で培った技術力とブランド力をEV事業にも応用し、家電やIoTとの連携を強化することで、総合的なライフスタイルブランドとしての地位を確立しようとしています。同社の次なるステップとして、EV市場でどのようにポジションを築くのか、今後の動向がますます注目されるでしょう。

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