【VRで商談革命】マネキン選定の常識が変わる!モード工芸が仕掛ける**「仮想現実プレゼンテーション」の魅力と技術継承**への熱意

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埼玉県富士見市に拠点を置くマネキン製造会社、モード工芸が、顧客への新しい商品提案方法としてVR(仮想現実)サービスを開始されました。これは、マネキンの形態(けいたい)や構造(こうぞう)といったデータをもとに、商品の3Dモデルを作成し、それをクラウド上で顧客と共有しながら商談を進めるという画期的な仕組みです。これにより、これまでカタログや対面での打ち合わせに頼っていたマネキン選びのプロセスが、大きく進化しようとしています。

モード工芸は、埼玉県産業振興公社の補助金を活用し、マネキンの形状や骨組みの情報を正確に読み取るための3Dスキャナーなどを導入されました。これによって取得したマネキンの3Dデータをクラウド上で共有するための3Dモデル共有ソフトを活用することで、顧客は商品の詳細なシミュレーションを可能にするのです。例えば、VR空間内に設けられた展示会場では、実際のヨガスタジオをイメージした空間で、多様なヨガポーズを取るマネキンの3Dモデルが並べられています。

このVR展示会場では、顧客がマウス操作でまるで実際に会場を歩いているかのように商品を見て回ることができます。気になるマネキンをクリックすると、その商品を360度あらゆる角度から自由に確認できる仕組みです。これまでは写真カタログから商品を選んでいましたが、このVR技術によって、実物をよりイメージしやすくなり、店舗にどう設置されるかのイメージも具体的に湧くでしょう。これは、デジタルツインの考え方を商談に取り入れた革新的な取り組みだと言えます。

さらに、新しいマネキンを開発する際にも3Dデータが活用されます。制作途中のマネキンを3Dモデル化して、そのURLを顧客に送付するのです。顧客はクラウド上で商品の仕上がり具合を確認しながら、チャットや電話を使って、ポーズなどの細かな修正を依頼できます。従来は、制作途中の商品を確認するために対面での打ち合わせが必須でしたが、このサービスによって、顧客とメーカー双方にとって、商談や打ち合わせにかかる時間を大幅に短縮できるメリットが生まれます。

最終的な確認作業として、顧客の店内の写真データに3Dモデルを重ねて、マネキンの最適な置き場所などを検証できる点も非常に便利です。顧客確認の工程が迅速に完了することで、マネキン制作の作業を中断する時間も短縮され、全体の生産性も向上します。VRを用いた顧客提案は、既にハウスメーカーなどで先行事例がありますが、「マネキン業界では珍しいサービス」だと、大里祥生常務は語っておられます。この先進的な試みは、間違いなく業界内で注目を集め、SNS上でも「これなら遠方の顧客とも細かく詰められる」「マネキンのポーズのニュアンスが伝わりやすい」といった期待の声が寄せられています。

現在、モード工芸はアパレルメーカーや下着メーカーなどからマネキンの受注を受けていらっしゃいます。特に、2020年の東京五輪を控えた追い風もあり、最近はスポーツ業界からのマネキン受注が好調に推移しているとのことです。2019年は例年と比べて2倍近くの受注がある見込みだとおっしゃいます。特にヨガやランニングといったスポーツウェアを着せるマネキンは、ポーズが複雑になりがちで、腕の曲げ方や足の向きなど、顧客との細かな調整が欠かせません。

このような複雑な調整が必要な商品だからこそ、VRと3Dモデルの活用は、顧客の要望を正確に、そしてスムーズに商品へ反映させるための強力なツールとなるでしょう。私見ですが、このサービスは、単なる利便性の向上に留まらず、顧客とのコミュニケーションの質を高め、より精度の高いオーダーメイドを可能にする点で、大きな価値があると考えています。

さらに、モード工芸は、マネキンの3Dモデル化を技術継承の観点からも重要視されています。新しいマネキン開発は、デッサンから始まり、石こうによる型取りなど、長年の経験を持つ職人の手作業に大きく依存しているのが実情です。顔のメークに関しても多種多様な技術が求められ、その作業はまるで手づくり工芸品の制作に似ています。

将来的な技術後継者の不足に備えるため、これまで製造してきたマネキンの3Dデータをデジタル資産として蓄積しておくことは、非常に賢明な戦略です。これらのデータは、将来的に3Dプリンターや塗装ロボットといった自動化設備を導入する際の貴重な設計図となるでしょう。VRによる商談の効率化と、伝統技術のデジタル保存を両立させるモード工芸の取り組みは、日本の製造業における**DX(デジタルトランスフォーメーション)**の模範例となる可能性を秘めているのではないでしょうか。

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