青果流通大手のファーマインド(東京都千代田区)が茨城県稲敷市に日本有数の規模となる大規模イチゴ農園を建設し、2025年11月から国内外への出荷を開始する予定です。この農園は、段階的に栽培面積を4.5ヘクタールまで拡大する計画で、最先端の環境配慮型技術と効率的な生産体制を備えています。
このプロジェクトを手掛けるのは、ファーマインドの子会社であるファーマ村いちご農園。同社は2021年から栃木県壬生町で試験的にイチゴ栽培を行い、高品質で安定した収量確保の目処が立ったことから、本格的な大規模栽培に乗り出しました。新農園は、圏央道稲敷東インターチェンジ(IC)からほど近く、成田空港まで車で約30分という好立地に位置しています。この立地条件により、国内流通はもちろん、海外への迅速な輸出も可能になります。
現在進行中の第1期工事では、約2ヘクタールの栽培エリアが整備中で、2028年頃までに総面積を4.5ヘクタールに拡張する計画です。2025年度の収穫目標は約160トンとされており、栽培される品種には中〜高価格帯で希少性が高い「ロイヤルクイーン」「みくのか」「かおりの」の3種が選ばれています。それぞれの品種が持つ特有の甘さや風味、ジューシーな食感は、国内外の市場で高い需要が期待されます。
また、環境への配慮も大きな特徴です。新農園では太陽熱を利用した暖房システムを導入し、持続可能な農業を実現。さらに、将来的にはロボットによる収穫やその他の作業の自動化も視野に入れており、生産性の向上と労働負荷の軽減が見込まれます。
SNSでも「日本のイチゴが世界へ!」「ロイヤルクイーン、食べてみたい」といった期待の声が広がっており、国内外から注目を集めています。この新たな農園は、日本産イチゴの魅力を世界に発信すると同時に、環境に優しい農業モデルの成功例として期待されるでしょう。ファーマインドの挑戦がもたらすイチゴの新しい未来に、さらなる注目が集まります。