2019年8月2日にタイのバンコクで開催される予定の「ASEAN地域フォーラム(ARF)」において、注目すべき議長声明案の内容が2019年7月22日に明らかとなりました。この会議は、東南アジア諸国連合(ASEAN)を中心として、日本やアメリカ、中国、さらには北朝鮮を含む27の国と地域が参加する極めて重要な安保対話の場です。今回の焦点は、北朝鮮の核開発問題に対して、国際社会がどのような姿勢を示すかに集まっています。
判明した声明案では、北朝鮮に対して「完全で検証可能かつ不可逆的な非核化」、通称「CVID」を強く求める文言が記載されました。CVIDとは、単に核を放棄するだけでなく、国際機関による厳格な査察を受け、将来にわたって二度と核兵器を開発できない状態にすることを指す専門用語です。2018年8月の声明では中国などの配慮から見送られたこの厳しい表現が、今回は再び盛り込まれる形となり、対話の継続を重視しつつも、非核化への決意を促す強いメッセージが込められています。
北朝鮮側からは李容浩外相の出席が見込まれており、アメリカのポンペオ国務長官との外相会談が実現するかが世界中から注視されている状況です。SNS上でも「これまでの米朝首脳会談の流れを引き継げるのか」「実務レベルの進展を期待したい」といった、期待と不安が入り混じる声が多く寄せられています。2019年5月に短距離弾道ミサイルを発射し、韓国の最新鋭戦闘機配備に反発を見せる北朝鮮に対し、国際社会が一致団結して平和の道を示せるかが鍵となるでしょう。
個人的な視点ではありますが、北朝鮮が多国間協議のテーブルに着くARFは、単なる非難の場ではなく、信頼構築の貴重なラストチャンスであるべきだと考えます。しかし、中国や東南アジアの一部諸国が北朝鮮に配慮して表現の緩和を求める動きもあり、最終的な調整は難航が予想されるでしょう。文言一つで国際情勢が左右される緊張感の中に、私たちは立たされています。軍事的な威圧ではなく、言葉の力による解決が最優先されることを切に願わずにはいられません。
深刻化するアジアの海洋プラスチックごみ問題への対策
今回のARFでは安全保障問題だけでなく、私たちの生活に直結する「海洋ごみの削減」も大きなテーマとして掲げられています。声明案では、海洋汚染に対する深刻な懸念を共有し、建設的な対話を継続することが明記されました。実は、適切に処理されず海へ流出するプラスチックごみは、中国やインドネシア、フィリピンなどのアジア新興国が世界全体の6割以上を占めているという、驚くべきデータが存在します。
海洋プラスチック問題は、魚介類への影響を通じて食の安全を脅かすだけでなく、観光資源の破壊にもつながる地球規模の課題です。SNSでは「北朝鮮問題も大事だが、環境問題こそ足並みを揃えてほしい」という意見も目立っており、若年層を中心に高い関心が集まっています。今回の議長声明案が、軍事的な衝突の回避とともに、青い海を守るための具体的な一歩となることが期待されています。各国の利害を超えた協力体制が、今まさに試されているのです。