2019年07月24日現在、日本の就職活動は大きな転換期を迎えています。2020年卒業予定の学生たちの動向を見ると、選考プロセスの開始時期が著しく早まる「前倒し」の傾向が顕著になってきました。かつてのような一斉スタートの面影は薄れ、企業と学生の接触は年々早期化の一途を辿っているようです。こうした状況は、将来を見据えて早くから動きたい学生にとってチャンスである反面、出口の見えない活動の長期化という新たな課題も浮き彫りにしています。
特に注目すべきは、大学3年生の夏から始まるインターンシップの存在でしょう。これは本来、就業体験を目的とした制度ですが、実態としては選考の直結ルートとして機能するケースが増加しています。SNS上では「夏休みなのに休まる暇がない」「インターンに落ちたら本選考も絶望的なのか」といった、焦燥感に近い不安の声が数多く見受けられます。企業側が優秀な人材を早期に確保しようと動くほど、学生側の心理的なプレッシャーは高まり続けているのが現状といえます。
さらに、これまで就活のペースメーカーとして機能していた「就活ルール」の形骸化が、混乱に拍車をかけているようです。経団連が主導してきた採用指針が撤廃の方向へ向かうなか、各企業は独自のスケジュールで動くようになり、学生は常に情報収集に追われています。専門的な用語で言えば、これは「青田買い」の自由化とも呼べる事態であり、企業が卒業前の早い段階で学生を囲い込もうとする動きが、学業を疎かにさせてしまう懸念も指摘されています。
早期内定でも終われない?長期化する活動のジレンマ
早期に活動を始めたからといって、すぐに就活が終わるわけではないのが今の時代の難しいところでしょう。早い段階で内定を獲得しても、「もっと自分に合う企業があるのではないか」と活動を継続する学生が目立っています。SNSでは「とりあえず一社確保したけれど、本命の選考がまだ始まらない」という投稿が散見され、結果として活動期間だけが延びていく悪循環に陥っています。早期化と長期化が同時に進行することで、心身ともに疲弊してしまう学生は少なくありません。
私自身の見解としては、企業は学生を単なる「労働力」として奪い合うのではなく、彼らが大学で学ぶべき専門知識や教養を尊重する姿勢を忘れてはならないと感じます。学業を二の次にした就職活動は、長期的には社会全体の知的な損失に繋がりかねないからです。学生の皆さんも、周囲のスピードに惑わされすぎず、自分がどのようなキャリアを築きたいのかという本質的な問いに立ち返る勇気を持つことが、この混沌とした就活戦線を乗り切る鍵になるのではないでしょうか。
2019年07月24日のこの報告が示す通り、就活環境は激変の最中にあります。今後はより一層、学生一人ひとりが自分なりの基準を持って、膨大な情報の中から取捨選択を行う力が求められるでしょう。インターンシップの本来の目的である「ミスマッチの防止」が、過度な選考競争に塗りつぶされないことを願ってやみません。企業と学生が健全な距離感で出会える仕組みの再構築こそが、これからの日本社会にとっての急務であると強く確信しています。