【2019年最新】中国経済の光と影!インフラ投資で潤う建機と、米中摩擦に喘ぐ消費市場の行方を徹底解説

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2019年07月25日現在、中国経済の最前線から届くニュースは、まさに「光と影」が鮮明に分かれる激動の様相を呈しています。上海からの報告によりますと、2019年01月から06月期における中国上場企業約1700社の純利益は、前年同期比でわずか2%増にとどまりました。集計対象の約半数が赤字や減益に陥っているという現実は、かつての爆発的な成長を知る私たちにとって、大きな転換点を迎えていることを予感させるでしょう。

ネット上のSNSでは「中国の勢いが止まったのか?」「日本への影響も無視できない」といった不安の声が目立ちます。投資家たちの間でも、この低成長が一時的なものか、それとも長期的な構造不況の入り口なのかを巡って、活発な議論が交わされています。習近平指導部は景気の底割れを防ぐべく、懸命に公共投資のカードを切っていますが、その恩恵を授かっているのは一部の産業に限られているのが、現在の中国市場が抱えるジレンマといえるでしょう。

公共投資が支える「インフラ特需」の熱狂

そんな停滞感の中でも、建設機械やセメント業界には、眩いばかりの光が差し込んでいます。中国政府による2019年01月から06月のインフラ投資は前年比4.1%増を記録しました。かつての二桁成長に比べれば控えめですが、その波及効果は絶大です。例えば、建機大手の三一重工は、湖北省での風力発電やがれき処理といった国家プロジェクトを次々と受注しており、同期間の純利益は前年から倍増する見込みとなっています。

中聯重科や徐工機械といった他の建機大手も、利益が2倍から3倍に膨らむという驚異的な回復を見せています。ここでいう「インフラ投資」とは、道路や鉄道、エネルギー施設など、社会の基盤となる設備を整える公共事業を指します。政府が蛇口を開けば直接的に潤うこれらのセクターは、まさに現在の中国経済を下支えする「生命線」となっているのです。しかし、この潤いが経済全体に浸透していない点に、今の中国が抱える深い闇が潜んでいます。

冷え込む個人消費と自動車市場の苦境

対照的に、人々の暮らしに直結する消費関連セクターは、厳しい冬の時代を迎えています。特に自動車市場の冷え込みは深刻で、2019年上期は二桁のマイナス成長を記録しました。長安汽車にいたっては、販売台数が3割以上も激減し、前年の黒字から一転して巨額の最終赤字に転落しています。これは、米フォードとの合弁事業において魅力的な新車を投入できなかったという個別要因もありますが、消費者の財布の紐が固くなっている証左でもあります。

小売業界も同様に、ネット通販との熾烈な戦いに晒されています。アリババ集団などのEC(電子商取引)巨頭が地方にまで網を広げる中、家電量販大手の蘇寧易購は、対抗策としてコンビニ型の店舗を6000店規模で急拡大させています。しかし、この莫大な投資負担が利益を圧迫し、6割を超える最終減益という苦い結果を招きました。実店舗を持つ企業にとって、利便性の高いネット通販は、今や生存を脅かす最大のライバルへと成長しているのです。

編集者の眼:米中摩擦の長期化がもたらす未来

私自身の見解としては、現在の中国経済は「人工呼吸器」で支えられている状態に近いと感じます。政府によるインフラ投資という劇薬で一部の数字は保たれていますが、米中貿易摩擦という構造的な問題は、企業の設備投資意欲を確実に削いでいます。米国による関税や制裁は、単なる貿易の問題ではなく、グローバルなサプライチェーン(供給網)の再編を強いるものです。これが本格化すれば、製造拠点の海外移転が進み、国内の雇用や賃金への悪影響は避けられないでしょう。

2019年07月から12月の下半期に向けても、劇的なV字回復を期待するのは時期尚早かもしれません。雇用が不安定になれば、頼みの綱である個人消費はさらに冷え込み、さらなる悪循環を招くリスクがあります。編集部としては、中国がこの「消費不振」という内憂と「米中対立」という外患をどう乗り越えていくのか、今後も注視していく必要があると考えています。経済の屋台骨が揺らぐ中で、次なる一手が世界経済の命運を握ることになるはずです。

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