日産自動車が直面する試練と再建への道!ルノーとの連携強化が鍵を握る経営戦略の全貌

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2019年07月26日、日本の自動車産業を牽引してきた日産自動車が、かつてないほどの大きな転換点を迎えています。6月の株主総会を経て、西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)を中心とする新たな経営陣が舵取りをスタートさせましたが、その前途には非常に険しい道のりが待ち構えているようです。

業績の低迷に歯止めがかからない現状を打破するため、日産は2019年07月25日、大規模な人員削減を含む追加のリストラ策を発表せざるを得なくなりました。かつての輝きを取り戻すためには、単なるコストカットだけでなく、大株主であり重要なパートナーであるフランスのルノーとの関係をいかに再構築できるかが、今後の命運を分けるでしょう。

SNS上では「技術の日産に期待していたのに寂しい」「ルノーとのギクシャクした関係が心配」といった、ファンの不安な声が数多く寄せられています。三菱自動車を含めた日仏連合のシナジーを最大化できれば、次世代技術への投資も効率化できるはずですが、現在の足並みの乱れを指摘するユーザーも少なくありません。期待と不安が交錯する中、抜本的な改革が急がれます。

日仏連合のシナジーと見え隠れする不協和音

日産が目指すべき方向は、連合全体での効率化にあります。具体的には「車台(プラットフォーム)」の共通化が挙げられます。これは、自動車の土台となるフレームやサスペンションなどを共通の設計にすることで、開発コストを大幅に抑える手法です。2022年度までに電動車を含む全車種の約6割でこの共通化を進める計画が立てられています。

しかし、こうした生産の相互委託を円滑にする取り組みも、現状では十分に進んでいるとは言えません。2019年07月25日の会見でも、西川社長の口から連合に関する踏み込んだ言及はありませんでした。株主総会の直前まで続けられた両社の駆け引きは、今もなお、経営の現場に深い影を落としていることが伺えます。

関係者の証言によれば、今回のリストラ策がルノー側に伝わったのは発表の直前だったといいます。こうした情報共有の不備は、パートナー間の不信感を強める原因となりかねません。私は、企業間の提携において最も重要なのは「透明性のある対話」だと考えます。互いの利害を尊重しつつ、共通のゴールを見据えた信頼関係の修復こそが、今の日産に最も必要な要素ではないでしょうか。

100年に1度の変革期を生き抜くための決断

かつて日産は、1999年にカルロス・ゴーン氏が主導した「日産リバイバルプラン」によって、倒産の危機から劇的なV字回復を遂げました。当時は5つの工場を閉鎖し、全従業員の約14%に相当する2万1千人を削減するという、いわば「大なたを振るう」断行が行われました。今回の状況は当時ほど深刻ではないものの、業界を取り巻く環境は激変しています。

現在の自動車業界は、CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)に代表される「100年に1度」の変革期にあります。ライバル他社も生き残りをかけた「合従連衡(がっしょうれんこう)」、つまり勢力争いに応じた同盟や合併を加速させています。2017年のPSAによるオペル買収や、2019年05月のFCAからルノーへの統合提案などがその象徴です。

世界中のメーカーが巨大な渦の中に身を置く中で、日仏連合には強いリーダーシップが欠かせません。ゴーン氏というカリスマを失った今、各社の利害を調整し、明確なビジョンを示す新たな調整役の登場が待たれます。日産が再び世界を魅了する車を世に送り出すためにも、迷走を断ち切り、一丸となって未来へ突き進む姿を見せてほしいと切に願います。

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