VW(フォルクスワーゲン)2019年4〜6月期決算は23%の大幅増益!ディーゼル不正の影を払い、次なるステージへ

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世界を代表する自動車メーカーである独フォルクスワーゲン(VW)が、2019年7月25日に最新の決算データを公開しました。発表された2019年4月1日から2019年6月30日までの第2四半期決算によれば、最終的な儲けを示す純利益は39億6400万ユーロ(日本円で約4770億円)に達しています。これは前年の同じ時期と比較して23%もの劇的なプラス成長を遂げた計算になり、市場関係者からも驚きと関心の声が上がっているようです。

今回、これほどまでに利益が大きく跳ね上がった背景には、過去の苦い経験が深く関わっています。前年同期には、ディーゼルエンジンの排ガス規制を逃れるための違法なソフトウェア使用、いわゆる「ディーゼル不正」にまつわる制裁金や補修費用など、約16億ユーロという莫大な「一時費用」が計上されていました。しかし、2019年に入りこうした特殊な出費が一段落したことが、帳簿上の数字を劇的に押し上げる結果に繋がったといえるでしょう。

SNS上では、「ようやく不祥事のトンネルを抜けた感がある」「巨額の赤字要因が消えたのは大きい」といったポジティブな反応が目立ちます。その一方で、本業の勢いを示す「実質的な営業利益」が約51億ユーロと、前年比で8%のマイナスに転じている点に注目する鋭いユーザーも散見されました。ここでいう営業利益とは、企業が自動車を売って得た売上から原価や人件費を差し引いた、いわば「本業の地力」を証明する重要な指標なのです。

私自身の視点から分析すると、今回の決算は「完全な復活」というよりは、むしろ「再出発に向けた足場固め」の段階にあると感じます。純利益の数字が華々しく見えるのは、あくまで前年のマイナス要因が消えたことによる反動が大きいためです。世界的に自動車需要が冷え込み、さらには電気自動車(EV)シフトへの莫大な投資が求められる現在の厳しい環境下で、本業の利益が減っている点は、経営陣にとって決して楽観視できる材料ではありません。

今後の注目点は、同社がこの回復した資金力をいかに次世代技術へ注ぎ込めるかという部分に集約されるでしょう。ネット上の議論を見ても、単なる過去の清算ではなく、自動運転や電動化といった未来への「攻めの姿勢」を期待する声が根強く存在します。不祥事という大きな代償を払ったフォルクスワーゲンが、再び信頼を勝ち取り、かつての圧倒的な収益性を取り戻せるのか、2019年後半の動向から目が離せそうにありません。

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