ドローン技術の進化が止まりません。横浜市に拠点を置く産業用ドローン開発の先駆者、ロボデックスが、福島県南相馬市の「福島ロボットテストフィールド」にて、国内初となる燃料電池搭載ドローンの実証実験を2019年07月26日に開始しました。従来のバッテリー駆動では成し得なかった長時間の飛行を可能にするこの試みは、産業界に新たな風を吹き込むことでしょう。
今回の実験における最大の注目点は、なんといってもその圧倒的な稼働能力です。一般的なドローンが搭載しているリチウムイオンバッテリーに比べ、水素を利用した燃料電池はエネルギー効率が極めて高く、飛行時間は約3倍から4倍に相当する80分を記録しました。広大な敷地の点検や、長距離の荷物配送を想定する物流企業にとって、この「持久力」はまさに喉から手が出るほど欲しかった機能に違いありません。
燃料電池とは、水素と酸素を化学反応させて電気を取り出す装置のことで、発電時に排出されるのは水だけという、環境に配慮したクリーンな次世代エネルギーです。この技術をドローンに応用することで、これまでの「短時間しか飛べない」という弱点を克服し、より広範囲での作業が可能になります。2019年秋の市販化を目指しているとのことで、実用化への期待が最高潮に達しています。
SNS上では「ついに水素の時代が来たか!」「点検作業の効率が劇的に変わりそう」といった、技術革新を歓迎する声が数多く寄せられています。また、一部のユーザーからは「80分も飛べるなら、災害時の捜索活動でも大きな戦力になるはず」と、公共性の高い分野での活躍を熱望する意見も目立ち、社会全体からの関心の高さが伺える状況です。
福島から発信される最先端の研究拠点と今後の展望
ロボデックスは、2019年09月に同テストフィールド内に新設される研究棟へ、開発の拠点を設ける意向を示しています。この施設は最先端の設備が整っているため、入居を希望する企業が後を絶たず、最終的には抽選が行われるほどの人気ぶりです。激戦を勝ち抜いて拠点を構えることができれば、さらなる技術のブラッシュアップが期待できるでしょう。
編集者の視点から述べさせていただくと、今回の燃料電池ドローンの登場は、日本のドローン産業が「おもちゃ」の延長線上から、真の「産業インフラ」へと脱皮する重要な分岐点になると確信しています。これほどの長時間飛行が安定して行えるようになれば、既存の物流システムそのものを根本から再構築するパワーを秘めていると言っても過言ではありません。
今後は、水素の充填インフラの整備やコスト面など、解決すべき課題も残されていますが、ロボデックスのようなベンチャー企業が果敢に挑戦する姿は非常に頼もしく感じられます。日本の空が水素ドローンで埋め尽くされ、私たちの生活がより便利になる未来は、すぐそこまで来ているのかもしれません。実用化に向けた2019年後半の動きから、一瞬たりとも目が離せませんね。