モバイル業界の勢力図が、今まさに塗り替えられようとしています。2019年07月31日、アメリカの著名な調査会社であるIDCが発表した最新データによると、2019年04月から2019年06月までの世界スマートフォン出荷台数は、前年の同じ時期と比べて2.3%の減少となりました。市場全体がやや停滞気味であるにもかかわらず、大きな注目を集めているのが中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の快進撃です。
ファーウェイは、泣く子も黙るブランド力を誇る米アップルを抑え込み、なんと2四半期連続で世界シェア第2位の座を確固たるものにしました。ここで注目すべき「シェア」とは、市場全体の中で特定の企業が占める製品の割合を指し、メーカーの勢いを示す重要な指標です。米中貿易摩擦などの逆風が吹き荒れる中でこの順位を維持したことは、業界関係者のみならず、世界中のテクノロジーファンに驚きを与えていることでしょう。
驚異的な粘りを見せるファーウェイと市場の現在地
SNS上では今回の発表を受け、「ファーウェイのカメラ性能を考えれば納得の結果だ」「制裁の影響がある中でこの数字は信じられない」といった驚きの声が相次いでいます。一方で、iPhoneの新モデル待ちという見方もありますが、アップルが3位に甘んじている現状は、スマホ選びの基準がブランド名から実利へとシフトしている証拠かもしれません。最新技術を惜しみなく投入するファーウェイの姿勢が、消費者の心を掴んでいる様子が伺えます。
筆者の視点から申し上げますと、この結果は単なる数字以上の意味を持っていると感じてなりません。技術革新のスピードが極めて速い現代において、一時のブランドイメージだけで首位争いを勝ち抜くことは、もはや不可能に近い時代に突入したといえるはずです。高性能なレンズやAIを搭載したプロ仕様の撮影機能など、ユーザーが直感的に「欲しい」と感じる体験を提供し続けるファーウェイの戦略は、非常に理にかなったものだと評価できます。
しかし、市場全体がマイナス成長に転じている点は、今後のスマートフォン業界にとって無視できない課題となるに違いありません。消費者の買い替えサイクルが長期化している中で、各メーカーがどのような「次の一手」を繰り出すのか、目が離せない状況が続いています。2019年後半に向けて、折りたたみスマホや次世代通信規格「5G」の普及がどのように順位を左右するのか、私たちは歴史的な転換点に立ち会っているのです。