2019年08月01日、群馬県を拠点に地域経済を支える群馬銀行が、2019年04月から06月期の連結決算を公表しました。発表された内容によると、銀行の本業で得られた利益のバロメーターである「実質業務純益」は、前年の同じ時期と比べて9%減少の78億円となっています。この実質業務純益とは、一般企業の営業利益に近い概念で、手数料収入や貸出金利息から経費を差し引いた、まさに銀行の「真の実力」を示す指標のことです。
今回の減益の背景には、投資信託の解約に伴う損益が減少したことで、資金利益が186億円と16%も落ち込んだことが大きく影響しているようです。さらに、グループ全体での最終的な儲けを示す「連結純利益」についても、有価証券の運用成績が伸び悩んだ結果、前年同期比で25%減の83億円という着地になりました。長引く低金利環境が、地方銀行の収益構造に影を落としている現状が浮き彫りになった格好と言えるでしょう。
貸出金利回りに回復の兆し?地域密着型の融資戦略が光る現状
一方で、ポジティブな変化もデータから読み取ることができます。注目すべきは、融資の収益性を示す「貸出金利回り」が0.98%となり、わずか0.01ポイントの低下に留まって下げ止まりの兆しを見せている点です。SNS上でも「地銀の苦境が報じられる中で、貸出残高が増えているのは底力がある証拠だ」といった、同行の地盤の強さを評価する声が上がっています。実際に、製造業や不動産業向けを中心に、貸出金残高は5兆5437億円まで積み上がりました。
さらに、個人の預金も堅調に推移しており、預金残高は7兆1701億円に達しています。私は、今回の決算は決して悲観すべきものではないと考えています。なぜなら、市場運用による一時的な利益に頼るのではなく、地域企業への融資という銀行本来の役割を果たすことで、着実に将来の収益基盤を固めている様子が伺えるからです。今は耐え時かもしれませんが、地域に根ざした姿勢を貫くことが、結果として顧客からの信頼という最大の資産を守ることに繋がるはずです。