2019年08月01日、国内の株式市場に活気をもたらすニュースが飛び込んできました。複数の上場企業が、市場から自社の株式を買い戻す「自社株買い」の枠設定を相次いで発表したのです。この動きは投資家にとって非常にポジティブなシグナルとして受け止められており、SNS上でも「還元姿勢が素晴らしい」「明日の株価に期待したい」といった期待の声が続々と上がっています。
そもそも自社株買いとは、企業が手元の余剰資金を使って、市場に出回っている自らの株式を買い戻す行為を指します。これにより、市場に流通する株式の総数が減少するため、1株あたりの利益(EPS)や資産価値が高まる効果があるのです。企業側が「現在の自社の株価は、本来の実力よりも割安である」と判断した際に行われることが多いため、経営陣の自信の表れとも捉えられます。
今回の発表で特に市場の目を引いたのは、300億円という巨額の取得枠を設定した大和証券グループ本社でしょう。上限株数も5000万株と圧倒的な規模を誇り、大手証券会社としての底力を見せつけました。また、シャッター業界で名高い三和ホールディングスも、50億円を上限とする600万株の取得枠を設けており、積極的な株主還元への姿勢を鮮明に打ち出しています。
精密機器メーカーのトプコンは26億円、塩化ビニル加工の雄であるリケンテクノスは16億8000万円を上限に設定しました。さらに、ベントナイトのトップメーカーであるクニミネ工業も、13億7483万8500円という非常に具体的な金額を提示しています。これほど多様な業種の企業が同時に動く様子は、日本企業が内部留保を株主に分配するフェーズに入っていることを予感させますね。
中小型株の動きも見逃せません。理想科学工業は5億円、スパークス・グループは3億5000万円、幼児活動研究会は2億円の枠をそれぞれ設定しました。また、プロパティデータバンクも4000万円という規模ながら、自社の成長への自信を形にしています。投資家目線で見れば、企業の財務体質が健全であり、かつ株主を大切にする文化が根付いているかどうかを判断する絶好の材料となります。
私自身の見解としては、今回の連鎖的な自社株買いの発表は、混迷する世界経済の中で日本企業が「守り」から「攻め」の還元へとシフトしている証拠だと感じています。配当金とは異なり、機動的に実施できる自社株買いは、株価の下支えとして非常に強力な武器になります。今後、これらの企業が実際にどの程度のスピードで買い付けを進めるのか、その推移から目が離せません。