ダイフク2019年4〜6月期決算を分析!半導体投資の停滞とEC物流の躍進が明暗を分ける

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世界を代表する物流システムメーカーであるダイフクが、2019年08月01日に発表した2019年4月1日から2019年6月30日までの連結業績速報によれば、営業利益は前年の同じ時期と比較して約2割減少した65億円前後にとどまる見通しとなりました。この利益の押し下げ要因となったのは、同社の代名詞とも言える工場向け搬送システムの苦戦です。特に、スマートフォンの普及やデータセンターの拡大を支えてきた半導体関連企業の設備投資に急ブレーキがかかったことが、大きな影を落としています。

「搬送システム」とは、工場や倉庫内でモノを自動で運ぶ「自動倉庫」や「コンベヤー」などの仕組みを指しますが、現在の市場では競合他社との価格競争が一段と激しさを増している状況です。売上高については、前年並みの970億円程度を維持できる見込みですが、コスト競争の激化によって利益率、いわゆる「採算」が想定以上に悪化してしまいました。ハイテク産業の動向に業績が左右されやすい製造業特有の難しさが、今回の数字には如実に表れていると言えるでしょう。

一方で、すべての事業が沈んでいるわけではなく、希望の光も差し込んでいます。私たちが日常的に利用するEC(電子商取引)サイトや小売業界向けの物流設備は、非常に力強い成長を見せているのです。ネットショッピングの利用者が爆発的に増え、配送センターの自動化ニーズが高まっている現代において、ダイフクの技術力は不可欠な存在となっています。SNS上でも「半導体は一時的な調整局面だろうが、物流の自動化ニーズは今後も止まらないはずだ」といった、同社の長期的な成長を期待する声が数多く寄せられています。

編集者の視点から申し上げますと、今回の決算は「産業構造の転換期」を象徴するものだと感じます。これまでは半導体という特定の業界に依存していた収益構造が、消費者の生活に密着したEC物流へとシフトしていく過渡期にあるのではないでしょうか。短期的には減益という厳しい結果ではありますが、多角的な事業展開が功を奏し、リスク分散が図られている点は高く評価すべきです。今は足場を固める時期であり、次なる投資サイクルに向けた同社の戦略から、今後も目が離せません。

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