1ドル105円が分水嶺?日銀が踏み切る「予防的金融緩和」の衝撃と、加速する世界利下げ合戦の行方

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2019年08月01日、日本の金融政策が大きな転換点を迎えようとしています。日本銀行は、円高による経済へのダメージを未然に防ぐ「予防的金融緩和」という新たな戦略を打ち出しました。これは景気が悪化してから対策を講じるのではなく、リスクの芽を早めに摘み取るという積極的な姿勢の表れと言えるでしょう。

市場が最も注目しているのは、追加緩和のトリガーとなる為替レートの水準です。多くの専門家の間では、1ドル=105円の攻防が決定的な節目になると囁かれています。このラインを突破して円高が進めば、日銀は即座に動かざるを得ない緊迫した状況に追い込まれるはずです。

そもそも「金融緩和」とは、中央銀行が市場に流通するお金の量を増やしたり、金利を下げたりすることで景気を刺激する施策を指します。SNS上では「これ以上の緩和で本当に効果があるのか」といった不安の声も上がっていますが、輸出企業を支えるためには円高阻止が至上命題となっているのが現状です。

世界の潮流に飲み込まれる日本と、限定的な政策手段のジレンマ

現在、世界の中央銀行は一斉に緩和の方向へと舵を切っています。アメリカの連邦準備制度理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)が利下げや緩和策を模索する中、日本だけが何もしなければ、金利差の縮小から猛烈な勢いで円買いが進んでしまうでしょう。そのため、日銀は他国に追随せざるを得ない苦しい立場に置かれています。

政府側も、2019年10月に予定されている消費税率の引き上げを前に、景気の腰折れを何としても避けたいと考えています。アベノミクスによる経済回復の成果を維持するため、安倍政権からは日銀に対して円高を食い止める強力な「防波堤」としての役割に熱い期待が寄せられているのです。

しかし、長年の大規模緩和により、日銀が繰り出せる「次の一手」は極めて限定的と言わざるを得ません。私個人の見解としては、数字上の帳尻を合わせるような緩和ではなく、実体経済にまで温かい風が届くような、より踏み込んだ構造的な議論が必要な時期に来ているのではないかと感じてやみません。

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