パーキンソン病治療に光!ライソゾーム病との意外な共通因子を発見。原因解明へ大きな一歩

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2019年08月01日、医療の世界に希望をもたらす画期的なニュースが飛び込んできました。順天堂大学の服部信孝教授らの研究チームが、韓国のソウル大学と共同で、性質の異なる二つの難病の間に驚くべき共通点があることを突き止めたのです。その対象となったのは、細胞内に脂質が蓄積してしまう「ライソゾーム病」と、手の震えなどの症状で知られる「パーキンソン病」という、いずれも完治が難しいとされる疾患です。

今回の発見の鍵を握るのは、細胞内のリサイクル工場とも言える「ライソゾーム」という小器官です。ライソゾーム病は、この工場で働くはずの「酵素」が遺伝的な影響で欠損し、分解されるべき老廃物が細胞内に溜まってしまう病気の総称を指します。SNS上では「難病同士に関連があるなんて驚きだ」「治療法の開発が加速してほしい」といった、期待に満ちた声が数多く寄せられており、注目度の高さがうかがえます。

遺伝子の変異が引き起こす病の連鎖とは

研究グループは、ライソゾーム病の原因の一つである「アリールスルファターゼA」という酵素に着目しました。驚くべきことに、この酵素の遺伝子変異が、パーキンソン病の発症や悪化に深く関わっていることが判明したのです。特に認知症を合併しているパーキンソン病患者の血液を調べると、この特定の酵素の量が明らかに減少していることが分かり、病態の進行を予測する重要な指標になるでしょう。

さらに詳しく遺伝子を解析した結果、パーキンソン病の患者は、ライソゾーム病の患者が持つ遺伝子の変異を一部共有していることが明らかになりました。専門的な言葉を使えば、これは「共通の遺伝的基盤」があることを意味します。この変異を持つ酵素は、本来ならば脳内の不要なタンパク質を処理する役割を担っていますが、変異によってその働きが阻害され、ゴミが溜まるように神経細胞を破壊していくと考えられます。

私は、この発見が単なる病気の解明に留まらず、個別化医療の大きな転換点になると確信しています。特定の遺伝子変異をターゲットにできれば、一人ひとりの症状に合わせたオーダーメイドの治療が可能になるからです。これまで別個のものとして扱われてきた病がつながることで、既存の薬の転用や新しいアプローチが生まれるはずです。今後の臨床応用によって、一人でも多くの患者さんが救われることを切に願っています。

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