今、全国の大学キャンパスで「消防団」への加入がかつてないほど大きな注目を集めています。かつては地元の年配者が中心というイメージの強かった消防団ですが、実は2018年時点で学生団員の数は約4500名にまで達しました。これは2009年と比較するとわずか10年足らずで約3倍という驚異的な伸び率であり、若者たちの間で地域を守る活動への関心が高まっていることが伺えます。
この急増の背景にある大きな要因の一つが、1年以上活動を継続した学生に対して自治体が発行する「学生消防団活動認証証明書」の存在です。これは、学生が消防団員として地域社会に貢献した実績を公的に認める書類であり、就職活動における強力なアピール材料となっています。SNS上でも「ボランティア以上の責任感が評価される」「公務員試験や企業面接で自信を持って話せるネタになる」といったポジティブな反応が相次いでいます。
地域を守る情熱をキャリアの武器に!就職活動で評価される「貢献の証」
消防団とは、普段は別の本業を持ちながら、火災発生時や大規模災害時に消火・救助活動を行う市町村の消防機関を指します。学生たちは、プロの消防士をサポートするだけでなく、地域の防災イベントの運営や高齢者宅の火災予防指導など、幅広い役割を担っています。こうした活動を通じて養われる責任感や協調性は、ビジネスの現場でも不可欠な要素であり、企業側が学生を評価する際の重要な指標となっているのでしょう。
2019年08月02日現在の状況を鑑みると、学生たちが「単なるガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」としてではなく、実社会に根ざした経験を求めている傾向が強く感じられます。就活を有利に進めたいという動機がきっかけであったとしても、実際に現場で訓練に励み、地域住民と交流する中で、防災意識が自然と醸成されていく点は非常に素晴らしい仕組みだと言えるはずです。
私個人の見解としては、この制度は学生と地域の双方にメリットをもたらす「最高のWin-Winモデル」だと考えています。少子高齢化で団員の確保が課題となる地域にとって、エネルギー溢れる大学生の参加は大きな希望です。また、学生にとっても、学問の枠を超えて「誰かの役に立つ喜び」を肌で感じることは、将来どのような職業に就いたとしても、必ずや心の支えとなる貴重な財産になるに違いありません。