デサント2019年4〜6月期決算発表!純利益64%減の背景と今後のブランド戦略を徹底解説

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

スポーツウェア業界の雄として知られるデサントが、2019年08月01日に注目の集まる2019年4〜6月期の連結決算を公表しました。その内容は、純利益が前年の同じ時期と比べて64%も減少して3億5400万円にとどまるという、市場に驚きを与える結果となっています。売上高についても前年同期比で4%減の294億円となっており、大手メーカーが直面している厳しい現状が浮き彫りになりました。

今回の減益を招いた大きな要因は、国内市場における積極的な先行投資にあると考えられます。デサントは将来的な成長を見据え、新たな店舗の出店や、昨今の消費トレンドに合わせたインターネット通販(EC)体制の整備に多額の費用を投じました。連結決算とは、親会社だけでなく子会社や関連会社も含めたグループ全体の経営成績を合算した指標のことで、組織全体で構造改革に取り組んでいる姿勢がこの数字から見て取れるでしょう。

地域別の動向に目を向けると、日本国内の売上高は7%の減少を記録しました。ブランドごとに明暗が分かれる形となり、機能性とデザイン性を両立させた主力ブランド「デサント」は引き続き高い人気を誇り、好調な推移を見せています。その一方で、伝統ある「ルコックスポルティフ」などのブランドが苦戦を強いられており、消費者ニーズの多様化への対応が急務となっている状況が伺えます。

SNS上では、このニュースに対して「デサントのウェアは質が良いだけに、この減益は意外だ」といった驚きの声や、「ECサイトの使い勝手が良くなるなら、今後の巻き返しに期待したい」という応援のコメントが散見されます。ファンにとっては、単なる数字の低下よりも、お気に入りのブランドがどのように進化していくのかという点に強い関心が寄せられているようです。厳しい局面ではありますが、ブランドへの信頼は依然として根強いと言えるでしょう。

新体制で挑む韓国市場と伊藤忠出身・小関新社長の手腕

一方で、デサントにとって最大の収益源となっている韓国市場は、非常に堅調なパフォーマンスを維持しています。海外展開の要である韓国での安定感は、国内の不振を補うための重要な柱となるはずです。このように特定の地域に依存しすぎず、グローバルな視点で収益のバランスを整えていくことが、スポーツブランドが世界で勝ち抜くための定石といっても過言ではありません。

また、経営体制の刷新も大きな転換点として注目されています。2019年06月には、筆頭株主である伊藤忠商事から小関秀一氏を新たな社長として迎え入れ、新体制が本格的に始動しました。商社出身というバックグラウンドを持つリーダーが、これまでの伝統的なモノ作りにどのようなビジネス感覚を融合させ、組織を改革していくのかが、今後の決算を左右する大きな鍵となるに違いありません。

筆者の個人的な見解としては、今回の利益大幅減は「産みの苦しみ」に近いものであると感じています。実店舗とデジタルを融合させるためのインフラ投資は、短期的な数字を悪化させますが、中長期的な競争力を高めるためには避けて通れない道です。主力ブランドが好調を維持している間に、いかにして他のブランドを再建し、効率的な経営体制を築けるかが、デサントの真価を問う試金石となるでしょう。

2019年という年は、スポーツへの関心が世界的に高まる節目の時期でもあります。日本発のグローバルブランドとして、デサントがこの逆風をどのように跳ね返し、再び成長軌道へと戻っていくのか、その動向から目が離せません。新社長のリーダーシップのもとで進められる構造改革が、次の四半期決算でどのような果実を結ぶのか、市場関係者とともに注視していきたいところです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*