マイナス金利時代の救世主?2019年8月2日、超長期国債が投資家から熱烈な視線を浴びる理由とは

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2019年08月02日の債券市場では、日本銀行による追加の利下げ期待が一時的に和らいだことを受け、幅広い期間の国債利回りが上昇に転じる局面が見られました。しかし、こうした市場の変動の中でも、償還までの期間が極めて長い「40年債」をはじめとする超長期債への需要は、驚くほど底堅く推移しています。世界的に金利が消失していく特異な状況下で、国内の超長期債は投資家にとって貴重な存在となっているのです。

SNS上では「もはやプラスの利回りがあるだけで御の字」といった切実な声や、「リスクを取ってでもリターンを確保しなければならない機関投資家の苦悩が見える」といった冷静な分析が飛び交っています。利回りとは、投資した金額に対して得られる収益の割合を指しますが、多くの先進国でこれがマイナスに沈む中、わずかでも利益が出る投資先を奪い合う光景は、現代の金融情勢を象徴する極めて象徴的な出来事だと言えるでしょう。

こうした現象の背景には、いわゆる「消極的投資」という選択肢が浮かび上がっています。これは積極的に利益を追求するというよりは、他に有望な運用先が見当たらないため、やむを得ずプラスの利回りが残っている超長期債に資金を投じる姿勢を指します。資産を現金で持っておくよりも、微々たるものであっても確実にプラスの収益を生む国債を抱えておく方が、長期的な運用を義務付けられたプロの投資家にとっては合理的な判断なのです。

超低金利社会における「超長期債」の価値と運用のジレンマ

そもそも超長期債とは、国が発行する借用証書である国債の中でも、返済までの期間が20年や40年といった非常に長いものを指します。通常、お金を貸す期間が長ければ長いほど、将来の不確実性が高まるため利回りは高く設定されます。しかし、2019年08月02日時点の日本においては、この当然の原則さえも世界的な低金利の波に飲み込まれ、利回りの水準そのものが歴史的な低水準にまで押し下げられているのが現状です。

私自身の見解を述べさせていただくなら、この超長期債への資金流入は、ある種の「金融の歪み」が生み出した切ない防衛策だと感じます。投資家が将来の成長に賭けるのではなく、単に「マイナスを避ける」ために40年もの長い時間を市場に委ねる姿は、健全な経済循環とは言い難い側面があるからです。それでもなお、確実性を求める資金がここに集まるという事実は、それだけ今の世界経済が不透明感に包まれている証左でもあります。

今後も日本銀行の政策動向や海外の金利情勢に左右される展開は続くでしょうが、2019年08月02日の市場が示した「プラス利回りへの渇望」は、今後もしばらくはマーケットの主要なテーマであり続けるに違いありません。投資家たちは、わずかな光を求めて超長期という暗闇に資金を投じ続けています。この需要がいつまで続くのか、そして金利が正常な姿を取り戻す日はいつ来るのか、私たちは市場の静かな地殻変動を注視していく必要があります。

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