日銀の次回利上げ時期、2024年12月が最有力—債券市場の注目と海外金利の影響

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QUICKが2024年9月2日に発表した8月の債券月次調査によれば、日銀が次回の利上げに踏み切る時期について「2024年12月」が最も多くの予想を集めました。調査は8月27日から29日にかけて、証券会社や銀行、生命保険会社などの債券市場関係者181人を対象に実施され、124人から回答が得られました。

7月の日銀政策会合では、政策金利が0.25%に引き上げられましたが、次の利上げ時期についての回答では、「2024年12月」が48%と最多で、「2025年1月」が32%で続きました。日銀の植田和男総裁は8月23日に衆参両院の閉会中審査で、想定している経済および物価の見通しが実現すれば利上げを続ける意向を示しており、市場では早期利上げへの期待感が高まっています。

「日本の景気は安定しており、日銀はこの間に利上げを進めるべきだ」といった投資顧問会社の意見も聞かれ、追加利上げのタイミングに関心が集まっています。一方、債券価格の変動要因については、「海外金利の動向」が注目されており、今回の調査で14%と前回調査から12ポイント増加し、9カ月ぶりの高水準となりました。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の鶴田啓介シニア債券ストラテジストは、「8月上旬の米雇用統計悪化による米国金利の低下が日本国内金利にも影響を与えたことが、海外金利への関心を高めた」と分析しています。

また、9月下旬に予定されている自民党総裁選の結果が債券市場に与える影響については、「ほとんどない」との回答が52%で最多を占めました。これにより、政治的イベントよりも経済指標や海外金利動向が市場の主要な関心事であることが浮き彫りになりました。

SNSでは「日銀の利上げスケジュールが市場に与える影響」「海外金利動向が国内債券市場を揺さぶる可能性」などの話題が広がり、特に投資家層の間で注目を集めています。今後の金利政策や世界経済の動向が日本の金融市場にどのような影響を及ぼすのか、引き続き注視が必要です。

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