2019年6月7日のニューヨーク外国為替市場では、円相場が前日から続伸する展開となりました。対ドルで円は一時大きく値を上げ、最終的に前日比20銭の円高・ドル安となる1ドル=108円15銭から25銭で取引を終えています。この急激な円高の背景には、同日発表された5月の米雇用統計が市場に与えた強いショックがあると見られています。
市場参加者の間で「サプライズ」として受け止められたのは、米雇用統計における非農業部門雇用者数の伸びの鈍化です。これは、米国経済を支える雇用状況が予想以上に減速していることを示唆するデータで、市場全体に不安心理を広げました。この結果を受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)が景気の下支えのために、政策金利を引き下げる「早期利下げ」を行うのではないかとの観測が一気に強まったのです。利下げが行われる可能性が高まると、ドルの魅力が低下し、売られやすくなりますから、今回のドル安・円高を決定づける要因となりました。
また、対ユーロでの円の動きに目を向けると、ユーロは対円で40銭ほど値上がりし、1ユーロ=122円55銭から65銭で取引されています。これは、ドル安の流れが優勢な中で、相対的にユーロが買われる展開となったため、ドル・円だけでなくユーロ・円、そしてユーロ・ドルの全ての主要通貨ペアが大きく動く、波乱の一日であったと言えるでしょう。特にユーロ・ドルでは、ユーロが対ドルで0.0055ドル値上がりし、1ユーロ=1.1325ドルから1.1335ドルとなりました。
SNSでも話題沸騰!「利下げ待ったなし」の市場心理
この雇用統計の発表とそれに伴う為替市場の急変動は、SNSでも大きな反響を呼んでいます。多くの投資家や市場関係者からは、「この数字はヤバい」「利下げはもう待ったなしの状況だ」といった驚きや早期利下げを確信するような意見が相次いで投稿されました。米国の景気減速が懸念される中で、市場はFRBによる金融緩和、つまり利下げというカンフル剤を強く期待している状況が垣間見えます。
私自身の見解としては、この米雇用統計の結果は、市場がこれまで楽観視していた景気見通しを一気に冷やし込む効果があったと考えています。世界経済の先行きの不透明感が強まる中、比較的安全な資産とされる円に資金が流入しやすくなるのは自然な流れでしょう。今後の焦点は、FRBがこの弱い雇用統計を受けて、実際にいつ、どれくらいの規模の利下げに踏み切るのかという点に集まっていくでしょう。市場が期待する金融緩和が実現するまでは、為替市場のボラティリティ(変動幅)は高い状態が続くものと予想されます。