【国内初確認】ゲル人工乳房による「悪性リンパ腫」発症リスク、厚労省が使用時の説明徹底を指示

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乳がん治療後の乳房再建や美容を目的とした豊胸手術などに用いられる**「ゲル充填人工乳房」が原因とみられる悪性リンパ腫が、日本国内で初めて確認されました。この重要な事実は、日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会をはじめとする関連4学会が2019年6月7日に公表したものです。この事態を受け、厚生労働省は同日、国内で承認されているアラガン・ジャパン(東京)社の製品使用者に対し、手術前の段階でこのリンパ腫に関するリスクを十分に説明するよう、添付文書に追記するよう指示を出しました。

このたび国内で初めてリンパ腫が確認された患者は、17年前に、当時まだ国の承認を得ていなかった人工乳房を挿入する手術を受けています。公表された2019年6月時点でも、患者の方はリンパ腫の治療を受けている最中とのこと。人工乳房と特定のリンパ腫との関連については、海外では以前から報告されており、その重大性から、2019年4月以降にはフランスやカナダなど複数の国で一部の人工乳房の販売が一時的に停止される事態に発展していました。この国際的な動向が、今回の国内初の確認を受けて、日本国内でも大きな注目を集めているのです。

この人工乳房に関連して発生するリンパ腫は、「ブレスト・インプラント関連未分化大細胞型リンパ腫(BIA-ALCL)」という専門的な名称で呼ばれています。これは、インプラント、つまり体内に埋め込まれた人工物である「人工乳房」の周囲にできる非常にまれな悪性リンパ腫の一種で、「がん」と分類される血液の病気の一つです。特に、ゲルを包む樹脂の表面がざらざらしたテクスチャードタイプの人工乳房を使用した場合に発生する傾向が強いと指摘されています。

BIA-ALCLの具体的な初期症状としては、人工乳房の周囲に体液が溜まったり、しこりができたりすることで、患者さん自身が異変に気づくケースが多いようです。人工乳房を挿入してからこのリンパ腫が見つかるまでの期間は、平均で約9年とされています。このため、早期に発見し治療を開始するためには、人工乳房を挿入した患者さんに対して定期的な検査を受けることが強く推奨されるでしょう。

この報道は、特に乳房再建術や豊胸術を検討している方々、そしてすでに手術を受けている方々にとって、非常に大きな関心事となっています。SNS上でも、「まさか自分の体に入れたものが原因になるなんて怖い」「手術前にしっかりリスクの説明を受けるべきだ」といった、驚きと不安の声が多数寄せられているようです。一方で、「国内でリスクがはっきりしたことで、今後の対策が進むことを期待する」といった前向きな意見も見られます。

私見として、美しさや治療を目的とした医療行為において、予期せぬリスクが存在するのは避けられない現実です。しかし、今回の国内初の確認と厚生労働省の迅速な対応は、患者さんの安全を最優先にするという姿勢を示すものであり、高く評価すべきでしょう。重要なのは、医療提供者側がこのリスクを隠すことなく、患者さん一人ひとりに誠実に、そして分かりやすい言葉で十分な情報提供と説明責任**を果たすことです。そして患者さん側も、メリットだけでなくリスクについても理解した上で、納得のいく選択をすることが極めて重要だと考えられます。

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