厚生労働省が2019年6月7日に発表した2018年の人口動態統計速報によれば、北海道の合計特殊出生率は1.27となり、前年と比較してわずかながら減少しました。この「合計特殊出生率」とは、一人の女性が一生の間に産むと見込まれる子どもの平均人数を示すもので、国の未来を占う上で極めて重要な指標です。残念ながら、この数字は全国の都道府県別で東京都の1.20に次ぐ、2番目の低さという厳しい現実を突きつけています。
北海道内の出生数は3万2,642人で、こちらも前年から約4%の減少が見られ、これで12年連続のマイナスとなりました。このデータは、北海道における少子化が深刻なレベルで進行し、歯止めがかからない状況にあることを鮮明に示していると言えるでしょう。この出生率1.30を下回った自治体は、全国でも東京都、北海道、京都府の3自治体のみという点も、ことの重大さを際立たせています。
北海道では1960年代から合計特殊出生率が全国平均を下回る水準で推移し続けています。2015年には1.31まで回復の兆しを見せましたが、その後は再び下降傾向へと転じました。この背景には、全国平均よりも速いペースで進む人口減少や、結婚しない人(未婚者)が増えているという社会構造の変化が要因として挙げられるでしょう。このままでは、地域経済の担い手不足や行政サービスの維持が困難になるなど、北海道の未来図に暗い影を落としかねません。
また、人口1,000人あたりの婚姻率は4.4と、こちらもわずかながら下がっており、全国平均を0.3ポイント下回る水準です。一方で、離婚率は1.90で、こちらは全国平均を0.22ポイント上回る結果となりました。特に札幌市では婚姻率が5.0、離婚率が2.05となっており、政令指定都市の中では大阪市の2.12に次いで高い水準です。これは、都市部特有のライフスタイルの変化や、結婚・離婚に対する価値観の多様化が進んでいることを示唆しているかもしれません。
SNS上では、「このままでは北海道の未来はどうなるのだろう」「子育て支援策を本気で拡充しないと手遅れになる」といった、危機感を募らせる声が多く見られます。また、「結婚したいと思える経済的な基盤がない」といった、個人の生活に直結する経済的な不安を訴える意見も目立ち、少子化問題が単なる子どもの数だけの問題ではなく、雇用や所得といった複合的な社会問題であることを再認識させられます。
こうした状況に対し、北海道は合計特殊出生率の改善と人口減少対策に、より一層の力を注ぐべきでしょう。特に、若年層が将来に希望を持ち、安心して子どもを産み育てられるような、実効性のある経済的支援や働き方改革が急務です。このまま出生率の低迷が続けば、北海道独自の豊かな文化やコミュニティが失われかねません。私たちは、この2018年の統計データを単なる数字としてではなく、未来に向けた強い警鐘として受け止め、地域社会全体でこの問題に取り組むべきだと強く主張いたします。
ちなみに、死亡者数は6万4,188人と、2017年に比べて約3%増加しています。最も多かった死因は「がん」で、北海道全体の死亡者に占める割合は30%に達しました。札幌市に限ると32%で、これは全国平均の27%を上回る数字です。北海道では、少子化という未来の課題に加え、現在の医療・福祉の充実も重要な課題となっているのが現状でしょう。