景気ウォッチャー調査で判明!北関東の「街角景気」が3カ月ぶり改善の裏側にあるゴールデンウィークの功罪

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2019年6月10日に内閣府より発表されました「景気ウォッチャー調査」によりますと、2019年5月の北関東地域の現状判断指数(DI)は、前の月から2.3ポイント上昇し、44.6となりました。このDIというのは、タクシー運転手や小売店の店員など、景気の動きを肌で感じている方々の声を集計して、現在の景気が「良い」と「悪い」のどちらに傾いているかを数値化したもので、景気の現状を判断するための重要な指標でございます。北関東の指数が改善したのは実に3カ月ぶりのことであり、景気回復の兆しを見せているようすがうかがえます。しかしながら、景気の良し悪しを判断する基準とされる50という水準は、これで11カ月連続で下回っているという状況です。

この2019年5月の景気動向を読み解く上で、特に多く言及されたのが、異例の「10連休」となった大型ゴールデンウィークの影響でございます。コンビニエンスストアの経営者からは、「例年ゴールデンウィーク期間は売り上げが落ち込む傾向にありますが、今年は観光客などの来店もあり、落ち込み幅は想定より小さかった」という前向きな声が聞かれました。また、テーマパークの職員の方も、「連休中に入園者数が大幅に伸び、物販や飲食の売り上げも大きく増加しました」と好調さを伝えており、レジャー・観光関連の業界には大きな恩恵があったことがわかります。

一方で、連休がもたらした効果は業種によって二極化している側面も見受けられます。ある百貨店の営業担当者は、「大型連休は予想していた以上に厳しい結果となってしまいました」と、集客に苦戦したことを示唆しています。また、住関連専門店の仕入れ担当者の方からは、「連休前半のプラス要因と、後半のマイナス要因が相殺されてしまい、結果的に帳消しのような状況になった」という分析の声も聞かれ、必ずしも全ての業界が連休効果を享受できたわけではないことが明らかになりました。SNSなどでの反響を見ても、「10連休で旅行は楽しめたけど、出費がかさんで連休明けの財布のひもは固くなった」という意見や、「サービス業は連休中に忙しすぎて、連休明けは反動で客足が遠のいたのでは?」といった冷静な見方も寄せられています。

北関東は全国で最も改善幅が大きいというポジティブサプライズ

北関東以外の状況に目を向けますと、全国の現状判断DIは44.1と、前の月から1.2ポイント低下しており、北関東とは対照的に全体としては景況感が悪化している状況です。全12地域のうち、DIが上昇したのはわずか3地域にとどまり、その中でも北関東の上昇幅が最も大きかったという事実は、地域経済の底堅さを示すポジティブなサプライズと言えるでしょう。この勢いを継続できれば、年内にも好不況の分かれ目である50台への回復も視野に入ってくるのではないでしょうか。

また、ゴールデンウィークとは別に、夏の商戦を前にした動きも活発化しています。ある家電量販店の店長は、「昨年よりも夏物商材の動き出しが早くなっており、エアコンなどの販売が増加しています」と述べ、季節的な需要が景気を下支えしている状況です。しかしながら、衣料品関連では依然として不調が続いており、「来客数が激減してしまっている」と嘆く専門店の販売担当者もいるようです。このことから、北関東地域では、天候や連休などの一時的な要因による消費の偏りが生じており、景気全体が本格的に回復基調にあるとは言い切れないと考えています。

北関東が全国に先駆けてDIを改善させたことは、非常に明るいニュースです。地域特性を活かしたレジャー・観光業の強さが示されたと言えるでしょう。しかしながら、この数値の改善がゴールデンウィークという特殊要因に大きく依存している点には注意が必要です。今後は、連休明けの消費の落ち込みをいかに食い止め、衣料品のような苦戦する業種にも景気回復の波が波及するかが、北関東経済の真の回復に向けた鍵となるでしょう。引き続き、消費者心理の変化を敏感に捉え、持続的な経済成長を実現するための施策が求められています。

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