【日産激震】米助言大手2社が西川社長再任に「反対」推奨!ゴーン被告の不正を巡るガバナンス問題に投資家はどう動く?

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日産自動車のトップ人事を巡り、海外から厳しい視線が注がれています。2019年6月25日に開催される予定の株主総会で諮られる、西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)の取締役再任議案に対して、米国の主要な議決権行使助言会社2社が「反対」を推奨している事実が判明しました。このニュースは、日産を巡る経営の混乱が長期化する中で、国内外の機関投資家の判断に大きな影響を及ぼすでしょう。

「反対」を推奨しているのは、**グラスルイス(Glass Lewis)**と、**インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(Institutional Shareholder Services、略称:ISS)という二大巨頭です。これらの助言会社は、企業統治や株主利益の観点から、株主総会の議案に対する意見を投資家に提供する専門組織です。彼らの推奨は、議決権行使の参考にしている世界中のファンドや年金基金などの機関投資家にとって、非常に重い意味を持ちます。特に、日産の株式を保有する多くの海外投資家が、この助言を重視すると見られています。

グラスルイスは、顧客である投資家への資料の中で、西川氏の再任を支持できない理由を明確に述べています。その核心は、前会長であるカルロス・ゴーン被告による不正行為が発生していた時期に、西川氏が「代表取締役」という要職にあったという点です。同社は、取締役の不正行為を監督すべき立場にいた西川氏が、引き続き代表取締役および社長の任を務めることに「自信を持って支持できない」と厳しい見解を示しました。これは、企業のガバナンス(企業統治)**が適切に機能していたのかという、根幹に関わる問題提起にほかなりません。

ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上では、この事態を受けて、「やはりゴーン氏の不正の責任を取るべきだ」「今の体制で本当に日産の立て直しができるのか」といった、現経営陣に対する厳しい声が散見されています。また、この助言が総会の結果にどう影響するのかについて、多くの投資家や関係者が高い関心を持って議論を交わしている模様です。西川氏の再任には、株主総会出席者の議決権ベースで過半数の賛成が必要となりますが、今回の助言は、その行方を不透明なものにしたと言えるでしょう。

筆者の意見としては、企業の信頼回復と持続的な成長のためには、過去の不正に対する経営責任を明確にし、ガバナンス体制を刷新することが不可欠だと考えます。西川社長がこのまま再任されれば、投資家からの疑念を払拭することは困難になるでしょう。機関投資家がガバナンスを重視する姿勢を強める昨今の潮流を鑑みれば、今回の助言は、日産だけでなく日本企業全体のコーポレート・ガバナンスのあり方を問い直す、重要な警鐘と捉えるべきでしょう。

混迷深まるルノーとの関係と定款変更議案の行方

さらに日産の株主総会を巡っては、資本関係にある筆頭株主の動向も事態を複雑にしています。日産の株式約43%を保有する仏ルノーが、指名委員会等設置会社への移行を含む定款変更議案への議決権行使を「棄権」すると表明したからです。指名委員会等設置会社とは、取締役の指名、報酬、監査を独立した委員会が行うことで、経営の透明性を高め、ガバナンスを強化する制度です。

ルノーの棄権表明により、この定款変更案の成立が見通しづらい状況になっています。日産としては、ゴーン体制からの脱却とガバナンス強化を印象づけるためにも、この定款変更を実現したいところでしょう。しかし、ルノーの動きは、アライアンス(企業連合)の将来のあり方や、両社の関係性が依然として混迷を極めていることを示唆していると言えるでしょう。2019年6月12日現在、西川氏の再任と定款変更という、日産の将来を左右する二つの重要な議案の行方は、予断を許さない状況にあります。

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