鋼材商社のアイ・テック(静岡市)は、2024年11月にも岩手県北上市で新工場を稼働させる予定です。同社にとって国内12カ所目の工場であり、加工能力はこれまでで最大規模となります。近年、東北北部では半導体や自動車関連工場の進出が相次ぎ、鋼材の需要が急増。この流れに対応するため、新工場の稼働を通じて生産能力を強化し、2028年3月期までに売上高100億円を目指します。
新工場の総事業費は約82億円で、地上2階建て、延べ床面積は3万5,480平方メートルに及びます。ラインの自動化を進めることで生産能力を既存設備と比べ約50%向上させ、効率的な鋼材加工・販売を実現します。特に、主力の建築や土木向け鋼材加工に加え、より複雑な加工技術を取り入れることで、製造業向けの需要開拓にも力を入れる方針です。
アイ・テックは建築向け鋼材販売の分野で高いシェアを誇り、H形鋼の取扱高では全国トップの実績を持ちます。2024年3月期の売上高は1,084億円、経常利益は24億円に達し、安定した成長を続けています。
SNSでは「東北の半導体・自動車産業の成長を支える重要な拠点になりそう」「鋼材需要が高まる中での投資、さすがの戦略」「自動化による生産効率の向上がどこまで進むか注目」といった期待の声が上がっています。新工場の稼働により、東北エリアでの安定供給が強化されることで、今後の地域経済にも大きな影響を与えるでしょう。