中部電力は2024年9月2日、三重県四日市市で太陽光発電と農作物の栽培を同時に行う「営農型発電所」を稼働させたと発表しました。これは同社にとって初の試みで、太陽光パネルの下で農作物を育てることで土地の有効活用を図るものです。今後、2025年1月までに三重県内で計7カ所の同様の発電所を運用開始する計画です。
第1弾として、9月1日に「四日市水沢第一アグリソーラー」が稼働しました。この発電所の出力は399キロワットで、太陽光パネルの下では神道の儀式などに用いられる「サカキ」を栽培します。サカキは日陰でも育ちやすい性質を持つため、発電設備と農業の両立が可能とされています。栽培は、サカキの生産・販売を手掛ける「彩の榊」(東京都青梅市)と連携して行われます。
今後、中部電力は四日市市内で5カ所、津市と鈴鹿市でそれぞれ1カ所ずつ、計7カ所の営農型発電所を設置する予定で、総発電出力は2,139キロワットに達する見込みです。
この取り組みに対し、SNSでは「再生可能エネルギーと農業の組み合わせは理想的」「農地を守りながら発電できるのは画期的」「全国に広がってほしい」といった期待の声が多く寄せられています。農業と再生可能エネルギーの共存を目指す営農型発電所が、今後どこまで広がるのか注目が集まりそうです。