🌎脱炭素とEV需要で資源戦略を大転換!リオ・ティントCEOが語るアルミ製錬革新と5G活用への挑戦

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世界的な気候変動問題が深刻化する中、英豪の巨大資源大手リオ・ティント(Rio Tinto)が、地球環境の解決に貢献するため、脱・炭素を加速させています。2019年6月13日、来日したジャンセバスチャン・ジャック最高経営責任者(CEO)は、日本経済新聞の取材に応じ、同社の新たな戦略の根幹を語りました。特に、アルミニウムの製錬工程における温室効果ガス排出ゼロを目指す商業化を急ぐ姿勢を明確にしており、「私たちが解決の一翼を担う」という強い決意を表明していらっしゃいます。

リオ・ティントは、燃焼時に多くの温室効果ガスを排出する石炭生産からはすでに撤退し、事業の焦点を大幅にシフトさせているところです。今後は、電気自動車(EV)や電化の進展に伴い、需要の伸びが確実視される高品位の鉄鉱石、アルミニウム、ボーキサイト、銅といった資源に集中する方針を示しています。また、EV用電池の需要増加を確信しているとし、電池の主要な材料であるリチウムの重要性を強調しています。セルビアでのリチウム鉱床開発の是非については、2020年末までに投資判断を下す予定とのことですが、この判断には約18カ月間を要する見込みだそうです。

同社の環境への取り組みは具体的な目標として示されており、2020年までに温室効果ガスの排出量を2008年比で24%削減することを目指しています。最大の排出源である電力と蒸気が排出全体の約3分の1を占めるため、カナダのアルミニウム生産施設では、すでに水力発電による電力を活用するなど、クリーンエネルギーへの移行を進めてきました。さらに、気候変動への対応として、2018年には米アップル、米アルコアと共同で、アルミニウム製錬時に温暖化ガスの排出をなくす画期的な技術開発に着手しています。ジャックCEOは、この技術について**「4年から5年で進展が見られるだろう」**と、明るい見通しを語っていらっしゃいます。

リオ・ティントが経営の指針として重視しているのが、ESG投資への配慮です。これは、環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)の要素を重視する投資姿勢のことで、持続可能な社会の実現に貢献する企業としての責任を果たすことを意味します。この考え方は、事業戦略全体を貫いており、今回の来日でも日本企業と集中的に協議を行い、「協力を次の段階へ進めたい」と、パートナーシップの強化に強い意欲を示されました。同社はこれまでにも、コマツの無人トラックや、日立製作所の技術を導入した輸送システムなど、日本の先進的な技術を持つ企業との提携実績がございます。

資源採掘における技術革新にも注力されており、次世代通信規格である5G技術の導入を急ぐ方針も明らかにされました。掘削や輸送に用いる機械・装置からは「膨大なデータが集まっているが、まだ十分に活用できていない」という現状を指摘し、ビッグデータを分析して操業効率を向上させるために、超高速・大容量、低遅延を実現する5G技術が不可欠であると強調されています。また、使用済みEV電池からの金属を回収するリサイクル技術についても調査を進めており、「日本の最先端の取り組みを完全に理解したい」と、日本の技術力への強い関心を示していらっしゃいます。

世界経済の不確実性と資源大手のリスク管理

一方、国際的な貿易戦争の動向については、ジャックCEOは「保護主義を懸念しているかと言われれば、イエスだ」と率直に懸念を表明されました。同社の製品の約9割が国際取引に依存しているため、貿易摩擦が世界経済の成長を冷え込ませるような事態になれば、同社も大きな影響を免れないからです。具体的な例として、トランプ米政権が2018年に安全保障を理由に、カナダ産のアルミニウムに対して10%の追加関税を課した措置を挙げ、「私たちにとって大きな問題だった」と振り返りました。リオ・ティントは、米国が消費するアルミニウムの約3分の1を供給する重要な役割を担っており、関税の影響は無視できません。幸いにも、米国は2019年5月に追加関税を撤廃しましたが、こうした不安定な国際情勢に対する懸念は尽きないようです。

世界的なSNSでの反響に目を向けると、リオ・ティントの**「脱・石炭」と「アルミ製錬の革新」に対する評価は概ね肯定的で、「大手資源企業がESGを本気でやると、世界が変わる」といった期待の声が寄せられています。特に、EVブームの加速とともにリチウムや銅**といった戦略資源への集中を明確にしたことは、「時代の変化を的確に捉えた賢明な戦略」として、投資家や環境意識の高い層からの注目を集めているようです。資源大手のリーダーシップが、持続可能な未来への大きな原動力となることを期待してやみません。

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