【2018年度】北海道・釧路の観光は外国人客が過去最多!地震影響を乗り越えた「ふっこう割」の底力

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2019年6月13日、釧路総合振興局が発表した2018年度(2018年4月1日から2019年3月31日)の釧路管内観光入り込み客数は、前年度と比べてわずか0.2%減の808万5,100人という結果になりました。この数字は、北海道全体が直面した大きな試練を乗り越えた、釧路地域の観光の「底力」を示していると言えるでしょう。多くの方が記憶されていると思いますが、2018年9月6日に発生した「北海道胆振東部地震」は、道内の観光業界に甚大な影響を与え、釧路管内でも宿泊キャンセルが相次ぐなど、一時は厳しい状況に追い込まれていました。私もこのニュースを聞いた時、自然災害の脅威と、それに伴う観光業の苦境に胸を痛めたものです。

特に地震発生直後の2018年9月から11月にかけては、前年実績を下回る月が続きましたが、観光客数の減少を最小限に抑えられたのは、国や自治体の迅速な対応が功を奏したからにほかなりません。その立役者となったのが、地震後の道内観光振興を強力に後押しするために導入された「北海道ふっこう割」です。これは、北海道への旅行商品や宿泊料金を割引することで、観光客の呼び込みを図る政府の支援策で、SNSでも「お得に北海道を応援できる!」と大きな反響を呼びました。この施策が浸透し始めた2018年12月以降、観光客数は見事に持ち直し、結果として通年での減少幅を「微減」にとどめることができたのです。このデータは、割引制度という経済的なインセンティブだけでなく、「北海道を助けたい」という人々の温かい気持ちが、観光という形で具現化した結果だと私は考えています。

自治体別に見てみると、釧路管内全体の6割以上を占める中心地である釧路市は、前年度比1.2%増と堅調な伸びを示しました。しかしながら、雄大な自然で知られる弟子屈町や、食材の宝庫である白糠町など、管内の5町では前年度の実績を下回る結果となりました。これは、主要な交通機関の停止や、観光インフラへの影響などが、特に地方の小さな自治体に重くのしかかったことを示しているのかもしれません。観光客の分散化や、地域ごとの特色を活かしたきめ細やかな誘客策が、今後の課題として見えてきます。

外国人観光客は過去最多を記録!釧路が選ばれる理由

国内からの観光客数が微減にとどまった一方で、特筆すべきは「訪日外国人(インバウンド)」の動向でしょう。2018年度の訪日外国人の延べ宿泊客数は、前年度比で2.1%増加し、なんと過去最多となる18万7,399人を記録しました。この数字は、釧路エリアが海外の旅行者にとって、ますます魅力的なデスティネーション(目的地)になっていることを明確に示しています。釧路と言えば、世界的にも希少なタンチョウの生息地として知られる釧路湿原や、新鮮な魚介類が味わえる和商市場、そして雄大な摩周湖や屈斜路湖など、手つかずの自然と独自の食文化が大きな魅力となっています。

日本国内の旅行者が地震の影響で一時的に旅行を控える動きが見られた中でも、海外の旅行者は「北海道ふっこう割」の恩恵も受けつつ、日本の自然や文化への強い関心から釧路を訪れ続けてくれたのでしょう。特にアジア圏を中心に、日本の地方の魅力を求める「ディープな旅」のニーズが高まっていることも、この増加の背景にあると推察されます。私見ですが、多言語対応の推進や、SNSを活用した地域の情報発信が、このインバウンド需要をさらに加速させるための鍵となるはずです。2018年度のこの結果は、釧路の観光が、国内だけでなく世界に向けてその魅力を発信し続けることで、さらなる飛躍の可能性を秘めていることを証明してくれたと言えるでしょう。

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