【長野・上田】地元大学を卒業しても7割超が「定住せず」!若者の心を掴む地域活性化のカギとは?

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2018年度に長野県上田地域振興局が発表した「若者の定住・就業促進策の研究」の調査結果は、地域経済を支える若者の未来に警鐘を鳴らす内容となっています。この調査によると、上田市内にある大学や短期大学に通う学生のうち、県内出身者の7割以上、そして県外出身者になると9割近くもの学生が、卒業後にこの地域に留まる(定住・移住)ことを望んでいない実態が明らかになりました。

これは、人口減少が続く中で地域の労働力不足が深刻化している現状を鑑みると、極めて由々しき問題でしょう。学生たちは、この上田という魅力的な土地で学んでいるにもかかわらず、なぜ卒業後の生活の場として選ばないのでしょうか。この結果は、地域が若者にとってより魅力的で希望のある町へと変わっていくための、喫緊の課題を突きつけていると言えるのではないでしょうか。

若者が地域を選ばない背景にあるもの

このアンケート調査は、2018年12月から2019年1月にかけて、長野大学、信州大学繊維学部、上田女子短期大学、そして長野県工科短期大学校の学生、総勢1,183名を対象に行われました。特に注目すべきは、上田地域(上田市、東御市、青木村、長和町)での就業意向に関する設問、「大学で学んだことを生かせる仕事が地域にあるか」に対する回答傾向です。

この問いに対しては、「どちらともいえない」という回答が全体の41.1パーセントを占め、最も多く集まりました。これは、若者が持つ専門知識やスキル、そして描いているキャリアパスと、地域に存在する仕事の間に、明確な結びつきが見いだせていないことを示唆していると言えるでしょう。上田地域振興局も、学生が希望する職種に合致する地域の優良企業を発掘し、さらに企業側も積極的に学生を採用するための支援策を講じることが急務であると指摘しています。

この結果を受け、SNSでは「やっぱり仕事がないと住めないよね」「学んだことを活かせる場所がないと、都心に出てしまうのは当然の流れ」といった意見が多く見受けられました。また、「地方には魅力的な企業が隠れているはず。もっと情報発信を!」という、地域への期待と提言も発信されています。私自身も、企業と学生のマッチングは最重要課題だと感じています。特に、大学の専門分野(特定の学術領域や技術分野)と関連性の高い地元企業の情報が、学生に十分に届いていない可能性が高いのです。

地域が学生の関心を惹きつけるためには、単に「住みやすい」という生活環境の提供だけでは不十分です。彼らの将来の夢や経済的な自立を支える、質の高いキャリアパス(職業上の成長の道筋)の明確な提示が求められます。長野県は自然豊かで生活コストも比較的低い魅力的な場所ですから、仕事の選択肢と可能性さえ広がれば、若者の定住意識は大きく変わるのではないでしょうか。

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