2019年6月13日(日本時間14日)、アメリカン・リーグのロサンゼルス・エンゼルスに所属する大谷翔平選手が、タンパベイ・レイズ戦で見事な大記録を達成しました。それは、メジャーリーグ(MLB)において日本人選手としては史上初となる**「サイクル安打」です。サイクル安打とは、1試合の中でシングルヒット(単打)、ダブル(二塁打)、トリプル(三塁打)、ホームラン(本塁打)**のすべてを達成すること。これは、打者に求められるあらゆる技術と運が揃わなければ実現しない、非常に難易度の高い快挙なのです。
快挙への期待感が充満するスタジアムの雰囲気も意に介さないかのように、大谷選手は4打席目に臨んだといいます。単打一本で大記録達成となる状況でも、「単打を打ちたいという意識は特になかった」「四球でも問題ないし、自分の役割を全うしたい」と、**あくまで「自然体」**で打席に立ち続けた姿勢が印象的でした。この平常心こそが、大谷選手の最大の持ち味といえるでしょう。
そして7回の第4打席、フルカウントから2球ファウルで粘り、8球目の変化球を打ち返すと、ボールは詰まりながらもセンター前にポトリと落ちる単打となりました。この瞬間、大谷選手の顔には喜びの笑みがこぼれます。しかし、「達成できて嬉しかった」と素直に感情を表しながらも、直後に「ゲームは続いているから」とすぐに気持ちを切り替えた冷静さもまた、彼らしい一面です。SNS上でも、「打席での意識の高さがさすが」「大舞台で平常心なのがすごい」といった、大谷選手のメンタリティを称賛する声が多数寄せられています。
この日の大谷選手は、初回からまさにスポットライトを浴びる活躍を見せていました。2日前の6月11日には、ドジャースの前田健太投手から今シーズン初となる先制ホームランを放っていますが、それに続く一回裏の第1打席で、この日も2試合連続となる第8号の先制3ランホームランを放ちました。昨年、右肘の故障により打者としての出場が大きく制限された6月ですが、今シーズンはすでにこの月で早くも5本塁打目と、完全復活を強く印象づける圧倒的なパフォーマンスです。
昨シーズンのア・リーグ新人王争いで競い合った左腕・ヤーブロー投手との対戦となったこの日、3回には得意のレフト方向へ二塁打を放ちます。さらに5回にはライト線へ引っ張る三塁打を放ち、これで大記録達成に王手がかかりました。そして迎えた次の打席で、見事にサイクル安打という偉業を成し遂げたのです。打席ごとに左右に打ち分け、長打力だけでなく、三塁打を打てる走力をも披露する姿は、やはり**「二刀流」の枠を超えた野球の天才**だと感じられます。
「記憶にないので初めてだろう。運もあったと思う」と、満面の笑みで喜びを語った大谷選手は、試合後には昨シーズンのメジャー初勝利や初ホームラン達成時と同じように、チームメイトからのビールシャワーを浴びて祝福に酔いしれました。この快挙は、大谷選手が再びメジャーの舞台で大きな飛躍を遂げることを予感させるものでしょう。彼の、**力みを全く感じさせない「自然体」**の姿勢こそが、大きなプレッシャーの中でも結果を出す秘訣であり、私たちファンをさらに魅了してやまない最大の理由だと確信しています。