国産旅客機MRJが「スペースジェット」へ改名!開発戦略の転換で挑む世界市場への新展開

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2019年6月13日、愛知県豊山町に拠点を置く三菱重工業傘下の三菱航空機は、開発を進めてきた国産初のジェット旅客機「三菱リージョナルジェット(MRJ)」を、「スペースジェット」シリーズとして改名すると正式に発表いたしました。この名称変更は、単なるブランドの刷新に留まらず、世界市場での競争力を高めるための重要な開発戦略の転換を示しているものと拝察いたします。

これまでに開発されてきた90席クラスの基本機種は、「スペースジェットM90」へと名称が変更されます。そして、この改名と同時に、より座席数の少ない70席クラスの小型機種を「スペースジェットM100」として新たに開発することが発表されました。この「M100」の開発計画は、特に北米市場を強く意識した戦略的な動きだと見て取れます。北米の主要航空会社が結ぶ運航協定(スコープ・クローズ)では、地域路線に投入できる機体の最大座席数や最大離陸重量などに厳しい制限が設けられており、70席クラスの機体は、その制約を満たしつつも需要の大きい市場へ切り込むための鍵となるでしょう。

この歴史的な改名と新機種開発の発表は、SNS上でも大きな反響を呼びました。日本の航空ファンやビジネス関係者からは、「スペースジェットという名前には未来を感じる」「世界に羽ばたいてほしい」といった期待の声が多数見受けられました。一方で、「MRJの名前で愛着があったので少し寂しい」という意見や、「名称だけでなく、何よりもスケジュール通りの納入と安全な運航が実現することが重要」といった、開発遅延を乗り越えて実用化を求める厳しい視線も向けられていました。多くの人々が、純国産旅客機の成功に熱い期待を寄せていることの裏返しだと言えるでしょう。

三菱航空機が挑む「リージョナルジェット」とは、主に大都市と地方都市を結ぶ、比較的短距離の路線で使用される小型のジェット旅客機を指します。世界にはブラジル・エンブラエル社やカナダ・ボンバルディア社(現:三菱重工が事業買収)といった強力なライバルが存在しており、この市場に後発として参入することは、極めて難易度の高い挑戦です。その中で、名称を「スペースジェット」と改め、世界で最も厳しい規制を持つ北米市場をターゲットにした新機種「M100」を投入するという決断は、同社が改めて世界標準を目指し、開発の軸足を明確にしたことを示す強い意思の表れであると断言できます。

純国産の翼が、その名に冠した「宇宙(スペース)」のように大きく広がり、世界の空を自由に飛び回る日を心から楽しみにしています。日本の技術力の結晶が、世界の航空史に新たな一ページを刻むことになるのか、今後の開発動向から目が離せません。

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