2019年9月に開幕を控えるラグビーワールドカップ(W杯)日本大会ですが、早くもチケットの不正転売を巡る重大なニュースが飛び込んできました。大会組織委員会は2019年6月15日までに、チケットを不正に転売しようとした人物を、奈良県警察が電子計算機使用詐欺などの容疑で書類送検したと発表しました。この摘発は、人気イベントのチケットを巡る不正行為に、警察が厳しく目を光らせていることを示す、極めて重要な事例と言えるでしょう。
組織委員会が奈良県警から受けた報告によれば、書類送検は2019年6月11日に行われたとのことです。容疑者は、大会公式サイトで当選した1枚4万円のチケット6枚のうち、4枚をまだ購入していないにもかかわらず、非公式の転売サイトに1枚6万円という高額で出品した疑いが持たれています。幸いにも、出品されたチケットに買い手がつかなかったため、容疑者は結局、当選した6枚のチケット自体を購入しなかったという経緯です。
しかしながら、非公式なルートでの高値転売を意図した今回の事案は、多くのラグビーファンにとって非常に残念な出来事です。SNS上でも、「本当に観たい人がいるのに許せない」「転売ヤーは許すまじ」「もっと厳しく取り締まってほしい」といった、怒りや失望の声が数多く寄せられていました。純粋に大会を楽しみにしているファン感情を逆撫でする、悪質な行為だと私も強く感じています。
今回の摘発の背景には、2019年6月14日に施行された**「入場券不正転売禁止法」の存在があります。これは、スポーツやコンサートなどのチケットを、主催者の事前の同意を得ずに、定価を超える金額で転売することを禁止する法律です。この法律は、チケットの公正な流通を確保し、ファンが適正な価格でチケットを入手できるようにするために設けられた、非常に重要な法規制で、今回の事案は法律施行直後の出来事として、その厳格な運用姿勢を強く印象づけました。
今回の事案で容疑が適用された「電子計算機使用詐欺」とは、コンピューターやネットワークを悪用して不当な利益を得る行為を指す専門用語**です。チケットを当選しているにもかかわらず購入せずに、不正に高値で転売しようと出品した行為が、この容疑にあたると考えられます。奈良県警は「在宅捜査のため広報事案ではない」として、容疑者の性別や年齢、詳細な容疑内容などは明らかにしていません。
大会組織委員会は、改めてファンに対し、チケットは必ず公式サイトを通じて購入するように強く呼びかけています。非公式の転売サイトやインターネットオークションなどで入手したチケットでは、大会会場への入場ができない場合があるため、せっかくチケットを手に入れても入場できず、悲しい思いをすることになりかねません。ラグビーW杯という世界的な祭典を、誰もが気持ちよく楽しめるよう、不正のない健全なチケット取引が今後も強く求められることでしょう。