2019年6月14日、東京・駒沢体育館で開催されたレスリングの「全日本選抜選手権」第2日は、9月にカザフスタンで開催される世界選手権の代表選考会を兼ねる重要な大会となりました。男子フリースタイル86キロ級では、高谷惣亮(ALSOK)選手が昨年の全日本選手権に続き、見事にこの大会も制覇いたしました。これにより、日本レスリング協会の定める選考基準をクリアし、待望の世界選手権代表の座を射止めたのです。高谷選手の力強い勝利は、SNS上でも「さすが高谷選手!」「世界で活躍する姿が楽しみ!」といった熱いエールで溢れ、多くのファンがその代表入りを祝福していました。
また、女子76キロ級では、昨年の世界選手権で銅メダルを獲得している皆川博恵(クリナップ)選手が、決勝でリベンジを果たし、代表権を手にされました。皆川選手は、大会1次リーグで17歳の新鋭、鏡優翔(東京・帝京高)選手に敗れる波乱を経験しましたが、その雪辱を期した決勝での勝利は、まさに精神力の強さを示しています。さらに、男子ではフリースタイル97キロ級の赤熊猶弥(自衛隊)選手、グレコローマン・スタイル87キロ級の角雅人(自衛隊)選手と97キロ級の奈良勇太(警視庁)選手も、それぞれ激戦を勝ち抜き、見事に世界選手権代表に選出されました。
この全日本選抜選手権は、それぞれの階級の「日本一」を決定するとともに、世界と戦うための代表選手を選ぶ、レスリング界にとって極めて重要な位置づけを持つ大会でございます。その舞台で勝ち抜くことは、単に技術や体力だけでなく、一瞬の判断力や、プレッシャーに打ち勝つ強い意志、すなわち「メンタルタフネス」が要求されます。代表の座を勝ち取った選手たちは、すでにこの厳しい戦いを乗り越えており、9月の世界選手権で、彼らがどのような活躍を見せてくれるのか、今から期待に胸が膨らみます。
惜しくも代表決定には至らなかったものの、決勝進出を決めた有力選手もいらっしゃいます。女子62キロ級で昨年の世界選手権銀メダリストである川井友香子(至学館大)選手や、男子フリースタイル57キロ級で昨年の世界選手権銅メダルの高橋侑希(ALSOK)選手は、第2日までに2試合を制し、6月15日の決勝に駒を進めました。彼らの決勝での戦いは、ファンにとって見逃せないハイレベルな攻防となるでしょう。一方で、男子フリースタイル74キロ級では、昨年の世界選手権代表である藤波勇飛(ジャパンビバレッジ)選手が、準決勝で奥井真生(自衛隊)選手に惜しくも敗れる結果となり、代表権獲得は次戦へ持ち越しとなりました。
敗れた藤波選手をはじめ、この大会で涙を飲んだ選手たちも、その悔しさをバネに、きっと更なる成長を遂げてくれるはずです。世界選手権の代表に決定した選手たちは、これから9月の本番に向けて、より一層の練習を積み重ね、技術を磨き上げる必要があります。世界選手権は、オリンピックに次ぐ国際大会であり、ここで結果を残すことは、2020年に開催される東京オリンピックへの大きな足がかりとなります。日本レスリング陣の皆様には、この重要な選考会で掴んだ勢いをそのままに、カザフスタンの地で躍動し、ぜひ多くのメダルを獲得していただきたいと強く願う次第です。国民の期待を背負い、日の丸を背負って戦う彼らの活躍を、引き続き全力で応援していきましょう。