労働力不足が深刻化する中、中高年や高齢者の再就職を支援する動きが活発化しています。特に、静岡労働局は、ハローワークに登録している高齢求職者の方々を対象とした職業訓練を、このたび大幅に拡充することを決定いたしました。これまでは静岡市内のみで開講されていたパソコン技能に関する講座が、新たに静岡県内の浜松市と焼津市の2市でも実施されることになり、対象地域が広がります。
この背景には、静岡県内で少子高齢化による労働力人口の減少が続いている一方で、企業側の採用意欲は依然として高いという現状があります。長年培ってきたキャリアを持つ定年退職者などの再教育を行うことは、企業が求める人材と求職者の持つスキルとの間の「ミスマッチ」を解消し、労働市場の活性化に繋がる重要な施策であると私は考えます。
この高齢者向けパソコン講座は、2019年7月から12月にかけて、静岡、浜松、焼津の3市で開催される予定です。最大の特長は、受講される方の習得能力に十分配慮し、ゆとりのある時間構成で組まれている点でしょう。初めてパソコンに触れる方や、ブランクがある方でも安心して学べるよう、非常にきめ細やかなサポート体制が期待されます。対象となるのは、ハローワークに求職の申し込みをしている離職者で、受講料は無料です。ただし、浜松市と焼津市で受講する場合には、別途教材費の負担が必要となります。
静岡労働局は、2018年に静岡市と連携し、全国の労働局に先駆けて高齢者を対象としたITスキルを習得する講座を開講した実績があります。この先駆的な取り組みには、19名の方が参加され、講座を修了した後の3カ月以内には7名もの就職が決定しました。この高い就職実績は、高齢者の方が新しいスキルを身に付けることで、再就職の道が大きく開けることを証明しているといえるでしょう。今回の3市への拡大は、この成功をさらに広げるための非常に意義深い一歩であると評価できます。
SNS上では、この静岡労働局の取り組みに対し、「高齢者向けの訓練はありがたい」「地方でも機会が増えるのは嬉しい」といったポジティブな反響が寄せられています。特に、ITスキル、すなわち**インフォメーション・テクノロジー(情報技術)**の知識や技能は、今の時代、職種を問わず不可欠な基礎能力です。この講座を通じて、デジタルデバイド(情報格差)を解消し、高齢者の方々が自信を持って再就職に挑めるようになることを期待しています。