過去最高を更新!「あいの風とやま鉄道」の利用者が増加した理由と値上げ時期の最新情報

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第三セクター鉄道として地域に根差す「あいの風とやま鉄道」(本社:富山市)が、2019年3月期において、過去最高の年間乗客数を記録したという嬉しいニュースが2019年6月14日に発表されました。この乗客数は、前の期と比べて1.8%増加の約1,511万人に達し、これまでの最高記録であった2018年3月期の約1,483万人を上回る結果となりました。地域の足として、ますます多くの人々に利用されていることが証明された形でしょう。

乗客数の増加を牽引したのは、主に通学客の増加に加え、2018年3月に新たに開業した高岡やぶなみ駅(富山県高岡市)の集客効果が大きく寄与したと考えられます。新しい駅が誕生し、その周辺地域の利便性が向上したことで、利用者が呼び込まれている状況です。一方、同社の2019年3月期決算を見ると、売上高にあたる営業収益は前の期と比べて1%減の55億円、税引き利益も22%減の700万円にとどまりました。これは、運賃収入は伸びたものの、同社の線路を利用するJR貨物の輸送量が豪雨や台風の影響で減少した結果、同社が得る線路使用料が減ってしまったことが主な原因とされています。

しかし、富山県からの経営安定基金の運営費補助金2億8,400万円の交付を受けることで、しっかりと黒字を確保しています。この第三セクター、つまり国や地方公共団体、民間企業などが出資して運営する形態の鉄道会社にとって、公的支援は安定経営を続けるうえで非常に重要だと言えるでしょう。発表を受け、SNSでは「毎日の通学・通勤で使っているから嬉しい」「地元の鉄道が頑張っていて誇らしい」といった、利用客からの温かい反響が見受けられ、地域の生活に密着した鉄道として注目を集めています。

運賃値上げの動向は? 利用者増加で時期が延期される見込み

同日開催されたあいの風とやま鉄道利用促進協議会では、同社と富山県などで組織するワーキンググループから、運賃の引き上げに関する中間報告が提示されました。当初、同社が開業した2015年の時点では、2020年春頃には値上げが必要になるという見通しが示されていたそうです。しかし、利用者の増加という好調な状況を受け、今回の報告では値上げの時期について、2022年春から2023年春を目途とする方向で、引き続き慎重に検討を進めていくとしています。利用者にとっては、値上げが先送りされる可能性が高まったことは朗報と言えるのではないでしょうか。

この値上げ時期の延期は、地域の公共交通機関として、利用者の利便性と経済的な負担軽減に配慮している証とも言えます。同社の経営努力と富山県からの支援、そして何よりも利用者の増加というプラスの要素が重なり、値上げの時期を遅らせることが可能になっていると言えるでしょう。最終的な報告は、2019年12月に開催される協議会で示される予定とのことですから、今後の動向に期待したいですね。

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