京都の次は「そこ滋賀」へ!外国人観光客を魅了する滋賀県のインバウンド戦略

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2019年6月15日、滋賀県が外国人旅行者の誘致を目的とした「そこ滋賀」プロジェクトを本格的に始動いたしました。この取り組みは、日本の主要な観光地である京都を訪れる外国人観光客に、京都からすぐ近くにある滋賀県の素晴らしい名所旧跡や、歴史的な観光地、そして特色あるグルメなどの魅力を積極的に発信していくものです。滋賀県は、京都で人気の高まりを見せるインバウンド需要、つまり「訪日外国人旅行」を滋賀県にも波及させることを目指しています。

プロジェクトの重要な拠点となるのが、JR京都駅前にある京都タワーの外国人観光案内所です。滋賀県は、この「関西ツーリストインフォメーションセンター京都(KTIC京都)」に事業を委託し、旅行者へ滋賀の観光情報を提供してもらっています。開始日である6月13日には、KTIC京都のスタッフが日本の伝統文化として世界的に知られる甲賀流忍者の衣装に身を包み、訪れた外国人観光客に対して滋賀の魅力を熱心にアピールしたとのことです。このようなユニークなパフォーマンスは、SNSでも「面白い試みだ」「甲賀忍者を通じて滋賀を知った」と瞬く間に話題になり、大きな反響を呼んでいます。

KTIC京都は年間で約6万人の外国人旅行者が訪れる人気の情報拠点であり、このプロジェクトを通じて、そのうちの約1万人に滋賀の観光情報を案内してもらう計画です。これにより、滋賀県への興味・関心を高め、実際の訪問へと繋げたいという狙いがあるのでしょう。これは、いわゆる「コバンザメ商法」のように、既に大きな集客力を持つ京都の近隣県であるという地の利を最大限に活かし、外国人旅行者の流れを呼び込む賢明な戦略だと考えられます。

滋賀県は、単なる立ち寄りだけでなく、外国人旅行者の宿泊数の増加にも力を入れています。2019年8月からは、京都市内の約10のホテルと連携する計画も進めているそうです。この連携では、ホテルのコンシェルジュが滋賀の観光情報に関する研修を受け、宿泊している外国人客に滋賀の魅力を積極的にPRすることになります。コンシェルジュとは、宿泊客のさまざまな要望や問い合わせに対応する「総合的な案内役」の専門職であり、彼らの質の高い情報提供は、旅行者の行動決定に大きな影響を与えるはずです。

この取り組みの背景には、滋賀県が抱えるインバウンド誘致の課題があります。2017年に滋賀県内に宿泊した外国人旅行者の数は約34万4000人でしたが、これは隣接する京都市の実に21分の1という状況にとどまっています。この数字を鑑みるに、京都の圧倒的な人気に隠れてしまいがちな滋賀県の認知度と、宿泊機会の創出は急務であったといえるでしょう。「できることは何でもやる」というプロジェクト関係者の熱意は、この課題を克服し、世界的な観光地「SHIGA」としての地位を確立したいという強い決意の表れです。

滋賀県には、日本最大の湖である琵琶湖を中心に、美しい自然景観、世界遺産にも登録された比叡山延暦寺のような歴史的寺社仏閣など、京都に劣らない多くの魅力が溢れています。この「そこ滋賀」プロジェクトが、多くの外国人観光客にとって滋賀県という「隠れた宝石」を発見する素晴らしいきっかけとなり、滋賀県の観光産業を大きく押し上げることを期待しています。

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