2019年6月14日、星野リゾート(長野県軽井沢町)は、温泉地として名高い大分県別府市にて、新しい温泉旅館「界 別府」の起工式を執り行い、その施設の具体的な概要を初めて公表いたしました。これは、星野リゾートが展開する温泉旅館ブランド「界」シリーズの一環として、九州では大分県九重町の「界 阿蘇」に次ぐ2軒目の施設となります。この「界 別府」が2021年春に開業することは、日本の観光業界、特に別府温泉の魅力をさらに高める大きな出来事になるでしょう。
「界 別府」は、地上12階建て、全70室という規模で建設が進められています。宿泊料金は、1泊2食付きで、お一人様あたり2万5,000円から4万円程度を想定しているとのことです。特筆すべきは、施設の設計を世界的にも著名な建築家である隈研吾(くまけんご)氏が担当する点です。隈氏は、自然素材の活用や和の要素を取り入れた温かみのあるデザインで知られており、この別府の地においても、どのような独創的な空間を創り出すのか、非常に期待が高まります。
星野リゾートの代表である星野佳路氏は、「別府の良さを味わえる食や芸能などを紹介する**『ご当地楽(ごとうちがく)』を充実させたい」と熱意を語りました。「ご当地楽」とは、「界」ブランドの旅館がそれぞれ所在する地域の文化や魅力を宿泊客に体験してもらうためのプログラムのことで、別府の文化がどのように表現されるのか注目が集まります。また、当施設は別府湾に面した素晴らしいロケーションを最大限に活かし、ロビーに隣接するテラスには足湯が設けられる予定です。海を眺めながらゆったりと足湯に浸る時間は、何とも贅沢なひとときになることでしょう。
さらに館内には、石畳が敷かれた「路地」が設置され、その路地沿いに地元名産品を集めたショップが並ぶ、情緒豊かな雰囲気が演出されます。温泉街をそぞろ歩きするような体験が館内で楽しめるというのは、悪天候の日でも別府の魅力を満喫できる素晴らしい工夫だと感じます。この独特な空間デザインは、隈研吾氏の手腕が光るポイントであり、宿泊客にとって忘れられない旅の思い出を提供してくれるに違いありません。
「界 別府」は、他の「界」ブランド施設と同様に、国内のお客様に重点を置いた戦略を展開する方針です。これは、日本の温泉文化の素晴らしさを改めて国内の方々にも深く味わっていただきたいという想いの表れでしょう。SNSでは、「界が別府に来るなんて最高!」「隈研吾さんのデザインが楽しみすぎる」といった声が多く寄せられ、開業への期待度の高さがうかがえます。特に、これまで別府を訪れたことのない層にも、この新しい旅館の開業は大きな誘因となることが予想されます。
この時期、別府市内では、今夏に「ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ」が開業を控えているほか、「別府杉乃井ホテル」も大規模なリニューアルを発表するなど、競争環境が激化しています。しかし、星野代表は、外資系のナショナルブランドが進出することは、別府を全世界に宣伝してくれることにつながり、「有利だ」とポジティブに捉えているようです。私は、こうした高付加価値な宿泊施設の参入は、別府温泉全体のブランド価値を向上させ、地域経済にも良い影響をもたらすと考えています。「界 別府」の開業は、伝統的な温泉地の新しい魅力を引き出し、国内はもちろん、海外からの観光客にとっても、別府温泉を再訪したいと思わせる決定的な要素になるでしょう。隈研吾氏のデザインと星野リゾートの「界」が融合することで、別府の湯と文化、そして芸術が一体となった、これまでにない極上の温泉旅館体験**が提供されることを確信しております。