多忙を極める千葉市長、熊谷俊人氏の原動力は何でしょうか。それは、市長の朝のルーティンである「ご飯と味噌汁」に隠されています。奥様がご実家から「どんな人?」と尋ねられた際に、即座に「ごはんと味噌汁が好きな人」と答えたというエピソードからも、この食事が熊谷氏の人生においていかに重要であるかが伝わってきますね。なんと、生まれてからずっと朝食はご飯と味噌汁以外食べたことがなく、海外出張の時を除いては市長になった今も欠かせないものだと言います。
熊谷氏の一日は非常に早く、毎朝午前4時30分から5時ごろには起床します。まだ誰も起きていない静かな時間を利用して、自室で身の回りの整理や雑務をこなし、さらには一人で物思いにふける貴重な時間を過ごしていらっしゃるそうです。誰にも邪魔されないこの静寂の時間が、市長の知的活動を支えているのでしょう。そして午前6時を過ぎたころ、いよいよ、ご飯と味噌汁が待つ食卓へと向かうのが長年の日課となっています。
一番お気に入りだという味噌汁の具は、豆腐、油揚げ、そしてネギの組み合わせです。その他、焼き魚やだし巻き卵、納豆など、日本人にとってはお馴染みの素朴なおかずが並びます。特に味噌汁を一口すすり、ご飯を口に入れた瞬間に「さあ今日も一日が始まった」と仕事へのエンジンがかかる感覚がたまらないのだとか。この日本古来の朝食こそが、市長の毎日の活力となっているのです。SNS上では、2019年6月時点の記事の情報として具体的な反響は見られませんが、日々の公務を精力的にこなす市長の多忙な様子や、生活に密着した朝食の話題は、市民にとって親近感が湧く話題となるでしょう。
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悩みを断ち切る「心の栄養」としての登山
日々の活力が味噌汁から生まれる一方で、何か大きな課題や重圧に悩んだとき、熊谷氏は山へ向かいます。NTTコミュニケーションズの新人時代、責任の重い仕事を次々と任され、その忙しさやプレッシャーから「うつ気味」になった経験があるそうです。そんな時、心の拠り所となったのが山登りでした。高い山に登り、眼下に広がる景色を見渡すと、「こんなことに悩んでいるのはくだらない」「最悪でも会社を辞めればいい」と、心の中のもやもやが吹き飛び、気分がすっきりしたと言います。この経験以来、登山が大切な趣味として加わりました。
会社員時代には、休みを利用して海外を旅行し、世界各地の遺跡を巡るのが楽しみだったそうです。特に南米にある標高2,000メートルを超す「マチュピチュ遺跡」を訪れた際にも、あえて下のほうから登るルートを選んだと言います。この「苦労して下から頂(いただき)に登るという感覚」は、何物にも代えがたい達成感を与えてくれるのでしょう。
人生における大きな決断を下す際、熊谷氏はその最終的な確認のために山を目指します。例えば、千葉市長選挙への出馬を決断する直前には、日本一の霊峰である「富士山」に登頂したそうです。山の上という非日常の環境に身を置くことで、「自分の決断について頭をクリアにして考えることができる」と感じていらっしゃるのでしょう。市長に就任された現在でも、年に1回から2回は時間を見つけて、親しい登山仲間と共に山に向かうというこの習慣は継続しています。
最近では、八ヶ岳の最高峰である「赤岳(あかだけ)」にもチャレンジされたとのことです。「自然と一体になる」感覚を得られるこの時間は、まさに心身の充実につながる大切な要素なのでしょう。仕事の重圧や複雑な課題に直面したとき、物理的に高い場所に登ることで視座を変え、問題を相対化するという手法は、多忙なリーダーにとって非常に有効なストレス解消法であり、英断を下すための「心の整理術」であると私は考えます。熊谷市長の朝の「ご飯と味噌汁」によるエネルギーチャージと、登山による「心のデトックス」こそが、公務を遂行する上での強靭な精神力を支えているに違いありません。