関西電力・高浜原発のトンネル事故で岩根社長が陳謝、テロ対策施設の工期遅延に懸念も

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2019年09月20日、電気事業連合会の会長として都内での記者会見に臨んだ関西電力の岩根茂樹社長は、福井県にある高浜原子力発電所で発生した労働災害について、深々と頭を下げて謝罪の意を表明しました。岩根社長は、負傷された作業員の方々や、日常的に原発運営を支えている立地地域の住民に対して、多大なる心配をかけたことを重く受け止めていると語っています。

事故が起きたのは前日の2019年09月19日のことです。高浜原発1号機および2号機の敷地内において、テロ攻撃などを防ぐための「特定重大事故等対処施設」を建設していたトンネル内で異変が生じました。溶接作業に従事していた協力会社のスタッフ9名が、作業中に突然の体調不良を訴えて病院へ緊急搬送されるという、極めて緊迫した事態となったのです。

幸いなことに、搬送された9名は順調に回復しており、2019年09月20日までには全員が退院できる見通しとなっています。SNS上では「作業員の方々が無事で本当によかった」という安堵の声が広がる一方で、「原発という特殊な環境下での安全管理は、より厳格であるべきだ」といった、運営側の管理体制を厳しく問う意見も多く見受けられました。

今回の現場となった「特定重大事故等対処施設」とは、航空機による体当たりなどのテロ行為に備え、原子炉の冷却機能を維持するためのバックアップ設備を指します。いわば原発の「最後の砦」とも言える重要な防護施設ですが、その建設は非常に難易度が高いことで知られています。この事故が、今後の安全対策のスケジュールにどう響くのかが焦点です。

現在、高浜原発では規制当局が定める設置期限までの完成が困難視されており、岩根社長も工期の遅延を認めざるを得ない状況にあります。特に期限が迫っている3号機(2020年08月期限)や4号機(2020年10月期限)への影響については、今回の事故の検証結果を待って判断するとしており、経営的な不透明感も漂い始めています。

個人的な見解を述べさせていただきますと、エネルギー供給の安定も重要ですが、現場で働く人々の安全こそが原発運営の根幹であるはずです。テロ対策を急ぐあまりに現場に過度な負荷がかかり、事故を招いては本末転倒と言えるでしょう。関西電力には徹底した原因究明を行い、信頼回復に向けた具体的な再発防止策を提示することを強く望みます。

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