関西観光の「中国依存」に警鐘!リスク分散と多角的なインバウンド戦略の重要性

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近畿運輸局が発表した最新のデータによれば、2019年01月から2019年06月までの期間、近畿2府4県を訪れた外国人観光客のうち、韓国からの旅行者が占める割合は24%にとどまりました。隣接する九州地方ではその比率が5割を超えているため、現在の日韓関係の冷え込みによる観光業界への打撃は、関西圏においては比較的限定的なものになると予想されています。

しかし、手放しで安心できる状況ではありません。実は、関西における訪日客の36%を中国からの旅行者が占めており、これは全国平均の27%と比較しても突出して高い数値です。特定の国への依存度が極めて高い状態は、いわば「一本足打法」のような危うさを秘めています。もし今後、中国からの客足が遠のくような事態になれば、関西の観光経済は深刻なリスクに直面するでしょう。

過去を振り返ると、2012年09月の尖閣諸島国有化を端に発した日中関係の悪化は、観光業界に暗い影を落としました。日本政府観光局(JNTO)の記録によれば、2012年10月から2013年08月にかけて、中国人客数は前年比で平均28%も減少するという苦境が続いたのです。当時よりも観光業への経済依存が強まっている現在、国際情勢の変動が地域経済に与えるインパクトは、かつてないほど巨大になっています。

SNS上では「最近、京都や大阪で中国語を聞かない日はないけれど、それだけに依存は怖い」「特定の国に頼りすぎると、政治的な影響をダイレクトに受けてしまう」といった懸念の声が広がっています。りそな総合研究所の荒木秀之氏も、国際関係の悪化が地域経済に波及しやすい現状に強い警戒感を示しており、今こそレジリエンス(外部の衝撃から立ち直る力)を高める施策が求められています。

私は、インバウンド市場の持続的な成長には「観光客のポートフォリオ(構成比)の適正化」が不可欠だと考えます。現在の中国ブームに甘んじることなく、東南アジアや欧米など、多様な文化圏からの集客を強化すべきです。特定の市場に左右されない強靭な観光構造を構築することこそが、2020年代に向けた関西観光の真の勝機となるに違いありません。

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