2019年09月20日、日本銀行大阪支店は関西エリアにおける百貨店の免税利用状況を発表いたしました。それによりますと、2019年08月の免税手続き件数は14万7784件にとどまり、前年の同じ月と比較して3.7%減少したことが明らかになっています。これは実に7カ月ぶりに前年実績を割り込む数字であり、右肩上がりだったインバウンド需要に一つの変化が訪れたといえるでしょう。
一方で、同月の免税売上高については、前年比1.2%増の96億円を記録しています。売上金額そのものは7カ月連続でプラスを維持しているものの、以前のような勢いと比較すると、その伸び率は明らかに鈍化している様子が伺えます。件数が減りつつも売上が微増している背景には、一人あたりの購買単価がわずかに上昇している、あるいは高額商品へのシフトがあるのかもしれません。
ここで専門用語の解説ですが、「免税件数」とは訪日外国人観光客が消費税の免除を受けて買い物をした回数を指します。この数値は観光客の購買意欲や集客力を測る重要なバロメーターです。SNS上では「最近の百貨店は以前ほど混雑していない気がする」といった声や、「爆買いの勢いが落ち着き、個人の好みに合わせた堅実な買い物が増えたのではないか」という冷静な分析も目立っています。
編集部としての見解ですが、今回の件数減少は単なる一時的な落ち込みではなく、観光客のニーズが「モノ消費」から、体験を重視する「コト消費」へ本格的に移行している象徴だと考えます。百貨店側も、ただ商品を並べるだけのスタイルから脱却し、日本独自の文化体験や質の高い接客サービスを付加価値として提供する戦略が、今後はより一層求められることになるはずです。