水素社会の幕開け!10年で燃料電池車1000万台を目指す世界戦略と日本の挑戦

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2019年09月23日、次世代エネルギーの旗手として期待される水素の活用について、世界を驚かせる壮大な目標が明らかになりました。今月25日に東京で開催される「水素閣僚会議」において、主要国は燃料電池を活用した車両や航空機を、今後10年間で合計1000万台まで普及させる方針を固めています。現在は世界全体でも約1万台にとどまっている現状を考えると、まさに桁違いの飛躍を目指す野心的な計画と言えるでしょう。

この計画の核となるのは、燃料電池自動車、通称「FCV」と呼ばれるモビリティです。燃料電池とは、水素と空気中の酸素を化学反応させることで電気を取り出す装置を指し、走行時に排出するのは水だけという究極のクリーン性能を誇ります。二酸化炭素を一切出さないこの技術は、地球温暖化対策の切り札として、米欧や中東、アジアの各国閣僚からも熱い視線が注がれており、環境負荷を抑えた持続可能な社会の実現に向けた象徴となります。

SNS上では、このニュースに対して「ついに水素の時代が本格化するのか」といった期待の声が上がる一方で、「1000万台という数字はあまりに現実離れしているのではないか」という冷静な指摘も散見されます。しかし、菅原一秀経済産業相が議長声明として発表するこの目標は、単なる希望的観測ではなく、国家間の協力体制を強固にするための強力なメッセージです。航空機や列車まで含めた広範な普及は、移動の概念を根底から変える可能性を秘めています。

普及に向けた最大の壁は、燃料を供給する「水素ステーション」の不足にあります。現在、日本国内には約100カ所、世界でも数百カ所しか存在しませんが、今回の声明ではこれを10年間で1万カ所にまで増強する目標を掲げました。ガソリンスタンドのような利便性を水素でも実現できなければ、ユーザーの不安を拭い去ることはできません。インフラ整備の加速こそが、1000万台達成のための絶対条件であり、各国の手腕が問われる重要な局面となります。

日本は2014年にトヨタ自動車が世界初の量産型FCVを発売するなど、この分野で世界をリードしてきました。昨今は電気自動車(EV)の台頭が目立ちますが、長距離輸送を担うトラックやバス、さらには航空機においては、エネルギー密度の高い水素に分があると考えられます。私は、日本が培ってきた高度な技術力を武器に、他国を巻き込んだ標準化を主導すべきだと確信しています。単なるブームで終わらせず、産業の柱として育てる覚悟が必要です。

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