日本オラクルが2019年9月24日に発表した2019年6月から8月期の単独決算において、税引き利益が前年同期比で4%増加し、98億円に達したことが明らかとなりました。この驚異的な数字は、同期間としては実に6年連続で過去最高を更新する快挙であり、IT業界内でも大きな注目を集めています。SNS上では「企業のクラウドシフトがいよいよ本番を迎えた」といった声や、「オラクルの安定感が凄まじい」といった感嘆のコメントが相次いでおり、市場の期待値の高さが伺えるでしょう。
好調の最大の要因は、大企業を中心としたクラウドサービスの需要拡大にあります。クラウドサービスとは、自社でサーバーを抱えることなく、インターネット(ネットワーク)経由で必要な時に必要な分だけシステムを利用する仕組みを指します。資産を所有せずに活用するこのスタイルが、現代のスピード感が求められるビジネス環境に合致したといえるでしょう。売上高も前年同期比4%増の475億円を記録しており、同社の勢いはとどまることを知りません。
基幹システム「ERP」のクラウド化が製造・金融業界を支える
特に今回の決算を牽引したのは、製造業や流通、金融といった幅広い業界での「ERP」導入事例の増加です。ERPとは「Enterprise Resource Planning」の略称で、企業の基軸となる会計、生産管理、販売、人事といった膨大なデータを一元管理する統合基幹業務システムを意味します。かつては導入に膨大な時間とコストを要したこのシステムですが、現在はクラウド経由での導入が主流となり、企業のデジタルトランスフォーメーションを強力に後押ししているのです。
私自身の見解としましては、今回の決算結果は単なる一企業の成功に留まらず、日本社会全体の「守りのIT」から「攻めのIT」への転換を象徴していると感じます。老朽化したシステムを抱え続けるリスクを企業が認識し、柔軟性の高いクラウド基盤へと舵を切った結果が、日本オラクルの過去最高益という形で見えてきたのでしょう。今後、自律型のデータベース技術などがさらに浸透すれば、この成長曲線はより一層角度を増していくに違いありません。